ネトフリが初公開したランキング!

「Netflix(ネットフリックス)おすすめオリジナル映画」2019年の最高視聴作品TOP10ランキング! SFホラー『バード・ボックス』ほか

2019/12/31 10:00
堀川樹里(ライター)

『トリプル・フロンティア』(5200万回)|Netflix(ネットフリックス)オリジナル映画3位

 評論家から大絶賛された映画『アメリカン・ドリーマー 理想の代償』(15)のJ・C・チャンダー監督と俳優オスカー・アイザックが、再びタッグを組んだハードボイルド映画。

 民間軍事に所属するポープは、ブラジル警察と共に麻薬王を追っていた。麻薬王が邸宅に多額の金を隠していることに気づき、米陸軍特殊部隊時代の仲間と共に強奪することを計画。金を奪い、麻薬王を殺害することにも成功するが、その後の逃亡で予想していなかった事態に次々と見舞われ、仲間うちの雰囲気がギスギスし始める。しかし、彼らの結束は固く、力を合わせ危険な状況をサバイブしていく。

 特殊部隊の元リーダー・レッドフライとしてベン・アフレックが主演。一度は降板したと伝えられていたベンの出演に、ファンは大喜びした。制作費は1億1,500万ドル(約120億円)。銀幕映画に劣らぬ高いクオリティの作品に仕上がったが、大手映画批評サイト「ロッテン・トマト」の批評家支持率は72%と手厳しかった。

 この作品があまり評価されなかったことを受け、Netflixは今後制作費を抑える方向に転換するようだと一部メディアが報じた。しかし、11月末に配信開始されたマーティン・スコセッシ監督の新作『アイリッシュマン』の制作費は、破格の1億5,900万ドル(約172億円)であることから、今後も可能性を感じた作品には莫大な制作費を投入するものと見られている。

『マーダー・ミステリー』(7300万回)|Netflix(ネットフリックス)オリジナル映画2位 

 50歳になった今も「アメリカン・スイートハート」として絶大な人気を誇る女優ジェニファー・アニストンと、国民的コメディアンとして名高いアダム・サンドラー主演のサスペンスコメディ。

 刑事昇格試験を落ち続けている冴えない中年警察官ニックと、彼にときめきをなくして久しい妻で美容師のオードリー。結婚15年目にして妻念願のヨーロッパ・ハネームーンに繰り出した2人は、ひょんなことから大富豪と知り合いになり、一族の超豪華パーティーに招かれることになる。パーティーでは不穏な空気が流れており、なんと遺産目当ての殺人事件が勃発。ニューヨークの刑事だと偽ったニックと、推理小説好きのオードリーは事件を解決しようと頭をフル回転。とんでもないハネムーン旅行となってしまう。

 超人気役者の2人が夫婦を演じるとあり、配信前から注目された本作は、開始から3日間で3,000万回以上が再生されネットフリックス最多記録と話題になった。映画評論家たちは「あまりにもドタバタしすぎ」と酷評したが、ファンはジェニファーとアダムが繰り広げるコミカルな演技に大喜び。視聴者数はぐんぐん伸び、7,000万回を軽く突破した。視聴者受けが抜群なことから、続編の話が進んでおり、再びジェニファーとアダムが主演するか注目されている。

『バード・ボックス』(8000万回)|Netflix(ネットフリックス)オリジナル映画1位 

 ジョシュ・マラーマンの同名小説が原作。脚本は、『メッセージ』(16)でアカデミー賞最優秀脚本賞にノミネートされたエリック・ハイセラーが執筆。14年に、“映画化されていないホラー系小説ランキング”「Blood List」で第1位を獲得しており、制作される前から注目されていた。

 主演は演技派女優サンドラ・ブロック。近未来に突如人類が正体不明の“それ”に襲われ、世界終焉・人類滅亡へと向かっていく。“それ”を見た者は目が黒く変化し、ほとんどの人が自殺してしまう。“それ”を見なければ無事でいられるのだが、“それ”を見ても自殺をせず悪魔へと豹変する人がおり、彼らが“それ”を見せようと襲いかかってくる。もともと精神的に余裕のない、男に捨てられた臨月妊婦だった主人公は、神経をすり減らしながら子どもたちを死なせないように育て、安全な楽園へ向かうため、子どもたちと共に目隠しして壮絶な逃避行に出る……。

 主人公は目隠しして生き延びたため、“それ”の姿を見ることはできない。しかし、“それ”がどんな姿をしているのかは、見た人々たちの表情やおぞましい音で表現されている。また、“それ”に魅了され、悪魔と化した人間の方が何倍も恐ろしい存在であることが描かれている。

 配信開始後1週間で4,500万人が視聴した本作は、その後もどんどんと視聴者数を増やし、メガヒットドラマシリーズとして有名な『ストレンジャー・シングス』の6,400万人を超える快挙となった。

堀川樹里(ライター)

堀川樹里(ライター)

6歳で『空飛ぶ鉄腕美女ワンダーウーマン』にハマった筋金入りの海外ドラマ・ジャンキー。現在、フリーランスライターとして海外ドラマを中心に海外エンターテイメントに関する記事を公式サイトや雑誌等で執筆、翻訳。海外在住歴25年以上。

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最終更新:2019/12/31 10:00
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つくづく『全裸監督』を作ったことが残念
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