【米エンタメ2019年総決算】2019年はボディポジティブで稼いだセレブ、来年は環境系ビジネスに注目!?【渡辺志保×辰巳JUNK対談(中)】
――ここまで現在のセレブが関わっているビジネスの話でしたが、今後注目されるのはどのあたりでしょうか?
辰巳 環境系。グレタ・トゥーンベリさんの演説が話題になって、アメリカでも環境問題がまた盛り上がってます。笑ったら失礼なんですけど、エコとか、質素な生活とは真逆なキム・カーダシアンが、グレタさん親子と会食したいそうです。
渡辺 今年7月に6年ぶりぐらいにロサンゼルスに行ったんですけど、現地の意識の高さにびっくりしました。一部のスターバックスではすでにストローを提供してくれないと聞いていたんですが、実際にスタバでドリンクをオーダーしたら、ストローは付いていなかった。あと、ホテルの中でのバーでノンアルコールのドリンクを頼んだら、ストローが差さっていたんですよ。で、隣に座っていた女の子が「今どきストロー出してサービスしてくれるんだね」って。「最近言わないとストローくれないから」と言っていて、やっぱり日本とは全然意識の進み具合が違うんだなと、ハッとさせられました。
辰巳 ということは、ビジネスチャンスも多分にあるでしょうね。ペットボトルを使わずにオシャレな水筒を持つとかね。あと、ビジネス目的ではないかもしれませんが、ジェイデン・スミスの「JUST WATER」とか。
渡辺 あのオシャレな天然水ですね。私の知り合いも「もう水はこれしか飲まない」とか言ってました。その写真をインスタにあげていて、意識高いなと。
――普通の水と何が違うんですか?
渡辺 環境配慮型の容器で、100%地球に還元できるそうです。私がLAで泊まったホテルでも、フリードリンクとして部屋に置いてあるのは、紙パックに入っている水でした。
――今後は環境問題に意識を持っていけるセレブのほうが、ビジネスを拡大できそうですね。
辰巳 キムあたりが、ちゃっかり環境にいいなんちゃらを出して、もうけるんじゃないかな。たとえば、エコな化粧品とか。
渡辺 十分あり得る話ですし、実際にキムの姉コートニーは、そっちの方向に傾いていますよね。彼女はグルテンフリーの生活をここ何年も続けていて、自身のウェブサイト「Poosh」には、小麦粉を使わないマフィンやブラウニーの作り方などの情報が多く載っています。彼女自身、子どものためにオーガニック・フードの成分を調べるようになったら、オーガニック認定されているものでも全然オーガニックじゃないものもあると気づいて、ワシントンDCまで行って会議に出席するといった動きを活発にしてるんですよ。「Poosh」では、グルテンフリーのほかにもエコとか育児情報をたくさん発信していて、彼女は新しい方向で新しいファンベースを作ろうとしているのかなと思います。だから、そうしたエコ系のビジネスを始める可能性はすごく高いと思います。
(第3回に続く)
※1 テイラーが2018年まで所属していたレコード会社「ビッグ・マシーン・レーベル・グループ」をスクーターが買収したことにより、同社が保有していたテイラーの楽曲の原盤権がスクーターの手に渡った。テイラーは、もともと因縁ある相手に自らも獲得のために動いていた原盤権が移ったことに衝撃を受け、SNSで洗いざらい暴露した