サイゾーウーマンコラムオンナ万引きGメン日誌万引きGメンの「世にも奇妙な物語」 コラム オンナ万引きGメン日誌 さっき捕まえた「ヨーダ似の老婆」舞い戻ってきた!? 万引きGメンの「世にも奇妙な物語」 2019/11/30 16:00 サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman) オンナ万引きGメン日誌 「あたし、警察になんか行ってないよ」と言い張って…… 事務所に連れて行くと、彼女の顔を見た店長さんが、顔を真っ赤にして怒鳴りました。 「おい、ばあさん。なに考えてんだよ? あんた、さっき捕まって警察に行ったばかりだろう」 「はあ? あたし、警察になんか行ってないよ」 怒る店長さんを宥めて、先と同じ段取りで商品を出させると、計6点、1,800円ほどの商品が出てきました。どこで手に入れてきたのか、お金は持っているというので見せてもらうと、5,000円ほど所持しています。 「このお金、どうしたの?」 「どうしたのって、あたしのお金だよ」 「こんなにあるんだったら、さっきのやつも買ってくれたらよかったのに」 「さっきのやつって、なによ?」 あからさまに否認を続けるヨーダの態度を、どこかおかしいと感じた私は、通報に必要な人定事項を事故処理表に書いてもらいました。警察への通報を終えて、前件の事故処理表を手に戻ってきた店長が、それを受け取って照合します。 「あれ? 住所は同じだけど、名前が違う!」 「それ、なんて名前よ?」 店長が名前を読み上げると、苦笑したヨーダは言いました。 「それ、姉さんの名前だわ」 「ええっっ!?」 「私たち、双子なのよ」 その後、駆けつけた警察官によれば、この姉妹は所轄内で名を馳せる常習者とのこと。いつもは共犯でやるのにと首を傾げていましたが、恐らくはケンカをしている最中のため、別々に来て盗んだのでしょう。同じ日に、同じ店で、同じようなことをして、同じ人に捕まる。この奇跡が、双子だからこその能力だとすれば、もっといいことに使ってほしいものです。 ひどく重たい気持ちで警察署に戻ると、地域課の前にある廊下で、ようやくに取り調べを終えたらしい姉と、これから取り調べを受ける妹が遭遇する場面がありました。よく観察してみれば、靴とトートバッグがお揃いで、色違いのモノを着用しています。 「あら、迎えに来てくれたの?」 同じ顔で、2人同時に同じ言葉を発する双子の老姉妹を見ても、少しも可愛いとは思えませんでした。 (文=澄江、監修=伊東ゆう) 前のページ123 最終更新:2019/11/30 16:00 Yahoo 万引き家族 DVD 確かに少しも可愛くない…… 関連記事 万引きGメンの息子が、スーパーで「万引き」! 「親子で何やってんだよ」店長さんの痛烈な皮肉「このくそババア!」鬼嫁にブチギレられた“万引き老婆”……Gメンとの再会で恨み節炸裂!!フードコートに巣食う「万引き老女グループ」の実態! まるで「鬼婆」――Gメンも恐怖!母親の万引きに利用された幼女――店長とGメンの心を揺さぶった「純真無垢」な言葉鮮魚チーフは弁当泥棒、それでも店長は見て見ぬ振り……Gメンが地団駄を踏んだ「内引き」事件 次の記事 天皇の“愛人”だった女官たち >