サイゾーウーマンコラム知られざる女子刑務所ライフ元女囚が考える田代まさし「再逮捕」 コラム 知られざる女子刑務所ライフ78 元女囚が考える、田代まさし「再逮捕」法務大臣「1週間で辞任」――懲役経験者だからわかること 2019/11/17 16:00 中野瑠美 知られざる女子刑務所ライフ アレがなくなればクスリはやめられる? たしかにクスリをやめるのは難しいんですが、実は私を含めて周囲には、けっこうやめてる人がいます。なぜやめられるかは人それぞれで、「居場所がある」とか「家族など守るものがある」とかなんですが、もっと単純な理由もあります。 それはトシをとって性欲がなくなるから。「お金がない」ちうのも、やめるきっかけにはなりますが、性欲が強いうちは悪いことをしてでもお金を稼いでクスリを買います。女性の場合は売春ですよね。 でも、トシを取ると、もういろんなことが面倒になっちゃうんです。自然にやめられた知り合いは、「気がついたらクスリがいらんようになってた。トシやなー」と笑っていました。 マーシーもいずれはそういう心境になるかもしれませんが、まだ63歳ですから微妙ですよね。クスリを買うお金もあるでしょうしね。ご家族や信頼できるお医者さんと連携しながら、一歩一歩やり直してほしいです。それにしても、やはりマーシーの依存症の治療は、ムショより病院のほうがいいと思います。マーシーも「ムショに行っても依存症は治らない。悪い仲間が増えるだけ」とゆうてましたもんね。 それで思い出しましたが、瑠美的には法務大臣が就任1週間で辞めたニュースに怒っています。パクられると、服役も仮釈放も、何かにつけて「法務大臣」の名前が出てきます。つまり懲役経験者にとって、「法務大臣」は雲の上の存在ながら、私たちの人生を左右している「仮想敵」なんです。「会ったことないけど、勝手にカリシャク(仮釈放)を取り消してムカつくわー!」みたいな。 そんな人が法律を守らないのはアカンでしょう。しかも夫婦そろって。編集者さんに聞いたら、部下への暴力のウワサもあるそうです。法務大臣がちゃんとしてないと、ムショはよくならないと思いますよ。 中野瑠美(なかの・るみ) 1972年大阪・堺市生まれ。特技は料理。趣味はジェットスキーとゴルフ。『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)や『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)などへの出演でも注目を集める。経営するラウンジ「祭(まつり)」 ※この連載が本になりました! 『女子刑務所ライフ!』(イースト・プレス)発売中です。 前のページ12 最終更新:2019/11/17 16:00 楽天 Yahoo セブンネット 女子刑務所ライフ! 報道も世論も変わりつつあるのに 関連記事 元女囚が「獄中で反省なんてムリ」と言うワケ――恨みやイジメが渦巻くムショの現実元女囚が考える「薬物中毒者の親」問題――米『セサミストリート』では子ども番組で依存症を語る時代に元女囚が考える元受刑者の就職――受刑者等専用求人誌『Chance!!』のすごいところ元女囚が考える、経産省と文科省の薬物犯罪――エリートコースよりもキメセク優先?元女囚が考える「更生」――北欧の刑務所やピンク色のムショは効果ある? 次の記事 万引きGメンの息子が、スーパーで万引き >