サイゾーウーマンコラムユニクロはジーユーより高品質って本当? コラム 巷の「常識」だけど……? ユニクロはジーユーより「高価格」「高品質」って本当? 冬用セーターで比較すると…… 2019/09/28 18:30 南充浩 ファッションコラム ユニクロは、他店で1万円前後のアイテムを「2,990円」で販売!? ちょっと前置きが長くなりましたが、衣料品の品質とはこういうものなので、何を持ってユニクロとジーユーの品質を比較して論じるのかというのが、かなり難しい作業であるということを理解していただけたのではないかと思います。 しかし、一般的に広く言われるように、ユニクロの方がジーユーより“総じて”高品質であることは間違いありません。冬用のセーターに的を絞れば、一般の方にもわかりやすく比較ができるかと思います。 ユニクロの冬用のセーターですが、2018年秋には、「プレミアムラムウールセーター:2,990円」が最も定番だった印象です。こちらは、ちょっとざっくりしたミドルゲージセーターで、生地はウール100%。期間限定で、1,990円で販売されていたこともあります。なお、19年8月時点でも、同商品がすでに店頭投入されています。 このウールは「高品質」素材と言え、また近年、その原料価格は高騰し続けています。昔ですと、ウール100%のセーターは、ユニクロに頼らずとも、低価格ブランドの店頭で、普通に3,000円くらいで売られていましたが、原料価格高騰によってほぼ姿を消しました。そんな中、2,990円で高品質素材のウールセーターを発売するユニクロは、すさまじいと言わねばなりません。同じ商品をセレクトショップに並べたら、恐らくは最低でも1万円前後になると考えられます。 一方、ユニクロを下回る低価格ブランドのジーユーは、合繊100%またはウールを少しだけ混ぜた合繊主体の生地でできています。価格は1,490~1,990円が中心で、ユニクロのプレミアムラムウールセーターより確かに安価(期間限定価格時と比較すると同等)ですが、使用素材は大きく異なります。つまり、冬用セーターで比較すると、「ユニクロはジーユーより値段が少し高く、高品質」かつ、もしくは「ユニクロはジーユーと値段がほぼ同じで、高品質」と言えます。何せ、ウールの原料価格は毎年上昇し続けていますから、ウール100%のセーターを2,990円で発売することは並みのブランドには困難なのです。 少しだけことわっておくと、ジーユーが格別に安い生地を使っているということではありません。ジーユーと同等価格の他社低価格ブランドはもっと粗悪な合繊100%セーターを発売していますから、それらに比べるとジーユーはまだマシなのです。 ちなみに、ユニクロの高品質ぶりが一層顕著になるのは、春夏シーズンよりも秋冬シーズンだと言えます。それらは原料高騰のウールとダウンをふんだんに使っているにもかかわらず、2018年秋まで価格はほぼ据え置きだったからです。ラムウールセーターしかり、ダウンジャケットしかり、ウール素材のコート類しかりです。 今秋冬も高品質低価格ぶりをユニクロが続けられるのかどうか、注目してみたいと思います。 (南充浩) 前のページ12 最終更新:2019/09/28 18:30 楽天 全身ユニクロ!朝、マネするだけ ユニクロが国民服と言われる理由がわかる 関連記事 ZARAが抱える2つの地雷――「日本ではユニクロに勝てない?」「パクリ問題連発」好調の裏側ユニクロで「買って損したもの」を100人調査! 「色落ちする黒パンツ」「毛玉だらけのコート」ユニクロが抱える“3つの地雷”――「とにかく安い」「質がいい」崩壊の足音も?しまむらが抱える“3つの地雷”! 「都心の人には相手にされない」という大問題の背景無印良品の衣類は「本当に良品」なのか? 「夏の麻素材服は微妙な出来」と専門家解説 次の記事 「セレブ御用達の朝食」のヤバい実態 >