サイゾーウーマンコラム知られざる女子刑務所ライフ元女囚が考える「更生」 コラム 知られざる女子刑務所ライフ73 元女囚が考える「更生」――北欧の刑務所やピンク色のムショは効果ある? 2019/09/08 16:00 中野瑠美 知られざる女子刑務所ライフ 更生に必要なもの 日本のムショは、まだまだ「太陽的なところ」は少ない気がしますね。更生のための教育ではなくて「罰を与える」感がアリアリです。それに、何かにつけて「あなたたちは税金で生活しているのだから」と言われ、真夏でも毎日はお風呂に入れません。お菓子も簡単には食べられないんです。こんな窮屈な生活では、罪を悔い改めることなんてムリです。 とはいえ、獄中(なか)を見てきた私としては、懲役をただ甘やかすのはどうかとも思います。私が獄中にいてた時も、「私が看守なら絶対にどついてる」と思う懲役は多かったですよ。イジメとか告げ口とか、ひどいもんでした。実際に出所が決まってからは、どついてやりましたけど(笑)。 「こういう人たちの更生にこそ優しさが大事」と言うのは簡単なのですが、油断してたら調子に乗りますよ。それに、被害者やご遺族の方々は「私たちがこんなに苦しんでるのに、快適な刑務所でぬくぬくと暮らしてるなんて許せない」と思われるのとちゃいますかね。 更生には優しさとともに、厳しさも必要です。もちろん世間の温かい目は、絶対に必要です。EXIT・兼近大樹さんの「前科暴露」問題が取り沙汰されていますが、今の本人のがんばりを応援したいと思います。 中野瑠美(なかの・るみ) 1972年大阪・堺市生まれ。特技は料理。趣味はジェットスキーとゴルフ。『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)や『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)などへの出演でも注目を集める。経営するラウンジ「祭(まつり)」 ※この連載が本になりました! 『女子刑務所ライフ!』(イースト・プレス)発売中です。 前のページ12 最終更新:2019/09/08 16:00 Yahoo 新品本/女子刑務所ライフ! 中野瑠美/著 厳しすぎても優しすぎてもダメ 関連記事 元女囚が考える、米富豪の首つり獄中死――アメリカなら「自殺」に見せかけられる?元女囚が考える最新刑務所事情――ワイロにパワハラ……ムショはまだ昭和の時代?芸人をタダで見られるムショの慰問――元女囚が獄中で出会った印象深い芸能人田代まさしさん「NHK出演」の意味とは? 元女囚が考える、覚醒剤中毒者の社会復帰元女囚が考える岡崎聡子さんの逮捕――更生の早道はステキなパートナーを見つけること 次の記事 人気脚本家・木皿泉インタビュー >