殺人、わいせつ行為、薬物所持……海外でトラブルを起こした大物セレブたち
出演する音楽フェスのために滞在していたスウェーデンで、執拗につきまとってきた男性2人を取り巻きたちと共に殴ったとして逮捕された、ニューヨーク出身の人気ラッパー、エイサップ ・ロッキー。人種差別が根強いといわれている北欧だけに、「エイサップが黒人だから、こんな長く拘束されているのでは!?」と大騒ぎになったが、約1カ月後に行われた裁判で釈放・帰国許可が下り、無事アメリカに戻ることができた。
世界中にファンがいるセレブは、コンサートやプロモーションなど海外で行う仕事も多い。自国と違う国では緊張感をもって行動しなければならないものだが、海外ゆえに開放的になってトラブルを起こし、逮捕されるケースも。今回は、そんな海外でトラブルを起こしたセレブたちを紹介したい。
ポール・マッカートニー
1980年1月16日、ツアーのために日本の成田空港に到着した際、税関の荷物検査で約220gの大麻が見つかり、大麻取締法違反と関税法違反で現行犯逮捕されたポール。01年に受けたインタビューでは、「日本では重い刑罰が科されるから、大麻は絶対に持ち込むなと警告されていたにもかかわらず、なぜか持ち込んでしまったんだよなぁ」と回想。摘発された瞬間を思い出そうとすると「“本当に起きたのかな? 夢だったんじゃないかな?”と不思議な感覚に陥る」そうで、「だってスーツケースに大麻が入ったビニール袋がポンと入ってたんだよ。隠そうともせずに」と明かした。
言葉もわからない日本での拘置所生活は、最初の3日間が地獄のように感じたそう。しかし「体操の時間」に英語が話せる過激派の大学生と言葉を交わすようになると緊張がほぐれ、彼に通訳してもらい、背中に刺青を入れたヤクザとも交流するなど、それなりに楽しんだよう。拘置所生活は9日間続き、25日に釈放され、強制送還された。
のちのインタビューで「あの頃のオレは、本当にバカだった」と笑ったポール。84年1月15日にバルバドスでも大麻所持で逮捕されているが、この時は罰金100ドル(約1万円)を支払ってすぐに釈放された。