サイゾーウーマンコラム仁科友里「女のための有名人深読み週報」坂口杏里の迷走はいつ始まったのか? コラム 女のための有名人深読み週報 坂口杏里の迷走はいつ始まったのか? 大女優の娘に生まれ、「コネで芸能界入り」のリスク 2019/07/04 21:00 仁科友里 女のための有名人深読み週報 杏里、どこへ向かう…… 羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます <今回の有名人> 「お金にならない」坂口杏里 『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系、6月30日) 前回、カラテカ・入江慎也を例に、「人脈はビジネスのメリットになり得るのか」について書いたが、6月30日放送の『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)を見て「コネで仕事を得ることはトクなのか?」について考えてみたくなった。 学生時代の評価は、原則として「テストの点数」でなされる。テスト範囲も日程も全員に告知されているという意味で、平等である。しかし、この原則が崩れ始めるのが、就活あたりからではないだろうか。親の社会的ポジションによって「別のルート」を経る人とがいることを、知ってしまう。とりたてて優秀と思われていない人が人気企業に内定し、その後で「お父さんが有力者だったから」というウワサを聞くのは、今も昔もあることではないだろうか。 例えば、元フジテレビアナウンサー・高橋真麻。父親が大物俳優・高橋英樹であることから、ネットで「コネ入社」だとバッシングされた。『今夜くらべてみました』(日本テレビ系)に出演した真麻は、当時を振り返って「ラーメンの麺2本くらいしか食べられない」ほど、精神的に追い詰められていたことを告白する。局内の立場も微妙だったようだ。「態度が悪い」とウワサを流されて上司に怒られたり、仕事は顔の見えないナレーションしかない時期もあったと『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)で明かしていた。 しかし、真麻は父・英樹から「誰がやってもいい仕事こそ、頑張りなさい」というアドバイスを受けて、地道に信用を築いていく。時代が、“非リア充ウケ”――リア充は疎まれ、非リア充が親近感を抱かれるようになってきたこともあって、バラエティで芸人のような仕事をこなし、自虐ネタで笑いも取れる“女子アナらしくない女子アナ”真麻に注目が集まることに。そして、フリーになっても仕事が途切れない勝ち組女子アナとなった。真麻が本当にコネ入社なのかそうでないかはわからないが(フジテレビは民間企業なので、縁故採用をしても法律違反ではないはずだ)、「コネ」とみなされることで、ほかの人の何倍も苦労をしたと言えるのではないだろうか。 しかし、真麻のようにコネ疑惑を払しょくできる、もしくはコネを使ったとしても、それを上回る結果を出せる人は、本当に稀だろう。 明石家さんまと大竹しのぶの娘で、「芸能界最強の二世」とも呼ばれたIMALUは、親のご威光で、デビュー直後から、モデル、製菓会社のCM、『おしゃれイズム』(日本テレビ系)のメインゲスト、『A-studio』(TBS系)のアシスタントMCといった具合に、「いい仕事」を獲得するが、アシスタントMC は1年以内にクビを切られるなど、いずれも結果を出せず。コネを使えばデビューすることはできても、コネで仕事をつなぎとめることはできない。芸能界は実に厳しい世界と言えるのではないだろうか。 次のページ 杏里にとってストリップの仕事は踏ん張り時だった 12次のページ セブンネット 堕落論 関連記事 泰葉は、なぜ坂口杏里を救済しようとしたのか? “誰かを助けること”に依存する人太田光、セクハラ問題めぐる「オンナを使うのは男社会へのカウンター」発言がズレているワケ木下優樹菜、「毎日ケンカ」の夫婦生活は危険? それでもフジモンと円満でいられるワケブルゾンちえみ、「女のイヤはイヤじゃない」ネタに見る“芸人として致命的すぎる”欠点東村アキコ、「結婚したい30代への助言」に見る矛盾――『東京タラレバ娘』に欠けていたモノ