“中学受験”に見る親と子の姿

「僕、皆と一緒の公立に行きたい」中学受験で第1志望校合格も、息子の一言で大パニックに

2019/06/09 18:00
鳥居りんこ

子どもに意思があることを忘れてはいけない

 久しぶりに会った華絵さんは、力なくこうつぶやいた。

「りんこさん、(ランクが)上の学校を選択したことは、そんな誤ちを犯したことになるんですかね……」

 筆者は思う。ランクがどうこうはまったく関係ない。華絵さんはさやかちゃんにも“意思”があるということをあまりに軽んじすぎたのだ。

 中学受験は“罠”がたくさん待ち構えている世界なのだが、その“罠”の一つに「偏差値の格付け」がある。誰がどのようにランキングしているのか、正直に言えば、謎が多いものだ。

 そんな“数字”でしかないものを見る前に、我が子を見よう。我が子が自分らしくのびのびと過ごせる場所を選べばいいだけの話だ。その答えは、もう十分に知恵を持っている我が子自身が持っていることを、忘れないでほしいと願っている。
(鳥居りんこ)


最終更新:2019/08/14 18:15
新品本/ノープロブレム答えのない子育て 鳥居りんこ/エッセイ 望月恭子/企画・編集・文
「これが子どもの幸せ」を押し付けないでね