サイゾーウーマンコラムオンナ万引きGメン日誌「キツネ目の少年」が万引きしたもの コラム 【連載】オンナ万引きGメン日誌 グリコ・森永事件の犯人を彷彿――万引きGメンがゾッとした「キツネ目の少年」の悪事とは? 2019/06/08 17:00 澄江 コラムオンナ万引きGメン日誌 キツネ目の少年が、再び店内に戻ってきた! 数時間後。巡回中にドリンク売場の前を通りかかると、先ほど見送ったキツネ目の少年が、いつのまにか店内に戻ってきていました。防犯カメラが気になるのか、不自然に天井を見回しています。 (ちょっと怖いけど、今日は万引き犯が挙がってないし、次やったら声をかけよう) それからまもなく、同じ手口を用いてペットボトルから4枚のシールを剥ぎ取った少年は、それを握りしめたまま、またしてもフードコートに向かって行きました。今回は、犯行の一部始終を現認できたので、先程と同じ席についた少年が、テーブルの上にシールを並べたところで声をかけます。 「すみません、お店の保安員です。そのシール、ほかにも楽しみにしている人が多くて、剥がされちゃうと困るのよ。ちょっと事務所まで、一緒に来てもらってもいいですか?」 「はあ? そんなことしてねえし。これは、前に買って、持ってきたものなんだけど」 「今日、ここに2回来られて、2回とも同じことされてますよね? いくらなんでも、7本はやりすぎですよ」 「はあ? なにもやってねえし。じゃあ、証拠を見せてよ。防犯カメラとか、ついてるんでしょ?」 思い切り居直られてしまい、まるで埒が明かないので、仕方なくその場にマネージャーを呼び出して事情を説明します。すると、たまたまドリンクの品出しも担当されていた中野英雄さん似のマネージャーから、ここ数日、毎日のようにシールが剥がされていると、そっと耳打ちされました。 「きっと、全部この子の仕業でしょうから、証拠になる映像を探してみましょう」 「お手数かけて申し訳ございません」 次のページ 「いますぐ証拠を見せてみろよ!」興奮して叫ぶ少年 前のページ123次のページ Yahoo 新品本/万引き老人 「貧困」と「孤独」が支配する絶望老後 伊東ゆう/著 関連記事 「マジ、ウケるんだけどー」万引きGメンが四国出張で遭遇した、“2人の少女”への複雑な思い「おばあちゃんに捕まえられるの?」意地悪なクライアントに見せた、ベテラン万引きGメン熟練の技資産家の万引き老人は、万札を放り投げた! 「地位の高い人ほど謝罪しない」現場のリアル女はうまい棒を天にかざし、太ももに叩きつけた! たった「9円」で捕まった万引き犯の顛末片乳を出して「痴漢です、助けて」と大暴れ! 強烈な万引き犯「銀座のJUJU」の思い出