角川慶子の「シロウトで保育園作りました」第183回

「最悪」を想定する力が必須! 私が見た、最もプロフェッショナルなベビーシッターとは……

2019/05/18 17:00
角川慶子
「最悪」を想定する力が必須! 私が見た、最もプロフェッショナルなベビーシッターとは……の画像1
保育園での勉強の朝活です。お受験は朝行われる学校が多いので、朝からテンションを上げる練習と、週1回は私が直接指導し、子どもたちは何ができているか、できていないかをチェックしています

 保育園では通常、4月からの新年度に入園する子が多いのですが、今年はゴールデンウイークが長かったために、10連休後に新しい園児たちが入園してきました。すぐ慣れた子、まだ慣れない子、さまざまですが、みんな泣く時間が短くなってきました。活躍してくれたのは、「ばーば先生」です。ばーば先生は弊社ベビーシッター部門に在籍していた先生で、今年は衾の森こども園に小さい子がたくさん入園するので、異動してもらいました。60歳ですが、とてもそうは見えない体力を持っています。保育業は体力勝負なので、年齢に関係なく、体力さえあれば働けます(もちろん子どもが好きといった適性は必要)。

 体力というのはとても個人差があり、40歳前半でも「血圧が高い」「腰が痛い」と数時間の仕事さえもできない人もいれば、ばーば先生のように60歳オーバーでもフルタイム+土曜日のベビーシッターを希望し、バリバリ働かれる方もいます。1歳ちょうどくらいの赤ちゃん(特に女子)は、ばーば先生だと泣きやむので、やっぱり年の功だなと感心しますね。男子は赤ちゃんでも、若く美人な先生の方が好きな気がします(小さくても男は男)。前述のようにベビーシッターや保育園は、適性と体力がある人にとっては、学歴、職歴、定年関係なく働けるので、いい仕事だと思います。通常の仕事だったら、年齢を言っただけで面接さえしてもらえないのが実態です。

 よく行く、二子玉川の中華料理店に求人募集の紙が貼ってあって、そこには「40歳まで」と平然と書いてありました。私は応募する資格さえないのです(笑)。通常の求人広告には性別、年齢を書いていけない法律があるので(例外あり)、若い女性がほしいときは「20代、30代の女性が活躍中」みたいなことを備考に書くのがやり方だそうです。

 うちの会社では60代までであれば面接しますし、40代でも道に迷って面接に遅刻するような方は採用しません。そういう方はスマートフォンの地図アプリを使用できない方が多く、特にベビーシッターはマンション名や住所を頼りに行かないといけないので、最初にお断りしています。「いま、〇〇が見えるんですが」と電話を掛けて来る方もたまにいますが、実際のシッティングでお客様に電話をして場所を聞くのは論外なので、その時点でアウトです。体力以外でも個人差を感じますね。

エミリー 悪夢のベビーシッター