サイゾーウーマンコラム黒猫ドラネコの“教祖様”注意報“子宮系”にハマった妹は自殺未遂を犯した コラム 【連載】スピリチュアルウォッチャー・黒猫ドラネコの“教祖様”注意報 スピリチュアルにハマった妹は自殺未遂を犯した――信じる心が“狂気”になる可能性【後編】 2019/05/15 21:00 黒猫ドラネコ スピリチュアルコラム黒猫ドラネコの“教祖様”注意報 「自分がここまで“のめり込む”とは……」 この間、妹がどこで何をしていたか、今でもわかりません。彼女が行方不明になったと聞き、伯母や従兄弟まで妹宅へ集合。いよいよ警察に「捜索願」を出そうとしたところ、妹は憔悴しきった状態で、自宅に戻ってきました。高熱を出していたのですぐに病院へ連れていき、医者は「しばらく安静にするように」と一言。義弟も私もひとまず生きて帰ってきたことに安堵し、その瞬間、ドッと体に疲れが出て、倒れこんでしまったことを覚えています。 それから4~5日たって、改めて3人での話し合いを行うことに。妹はもう一切取り乱すことはなく、私たちの話に耳を傾けていました。そして「ネットで知り合った人たちが自由で、楽しそうだったのがうらやましかった。でも、家庭を壊してまでスピリチュアルの世界にいたいとは思わない。本当に申し訳ないことをした」と、初めて反省を口にしたのです。「自分がここまで“のめり込む”とは思わなかった。取り返しがつかないことをしちゃった」。そう言って、彼女は泣き崩れました。 この一件を経て、妹は“子宮系女子”とつながっていたブログやSNSアカウントを、自らすべて削除。パワーストーンなどのグッズや、認定講座のテキスト、子宮系委員長はるや心屋氏の本なども処分しました。そして義弟は、「よくわからないスピリチュアルより、家族を信じてもらえるように、もっと妻と向き合います」と言い、会社に事情を話して、自身の仕事をセーブ。そんな夫の協力もあり、壊れかけた家庭は少しずつ修復されています。(ちなみに、妹にはもう“子宮の声”は聞こえないようです) 子宮委員長はるや、心屋氏のようなスピリチュアルによって、すべての人が妹と同じ経験をすると決めつけているわけではありません。私と義弟の説得も、妹にとってはかなり荒療治で、一歩間違えると非常に危なかった。同じような境遇のご家族に、マネしてほしいと言いたいわけでもありません。しかし、世の中には、心が弱った人を“救う”のではなく、都合のいいように人を信じ込ませ、金を巻き上げる“ビジネス”が存在する。これは確信を持って言えることです。 「好きなように生きよう」といった甘い言葉の中には、金銭感覚がおかしくなる思想や、周囲に迷惑を掛けても問題ないという考えに陥る、“猛毒”が含まれているかもしれない。考えもせずに丸飲みすると、自分勝手な“モンスター”へと成長を遂げてしまう――。妹は、「自分がここまで“のめり込む”とは思わなかった」と言っていました。あなたにも、あなたの家族にも同じことが起こるかもしれないということだけは、決して忘れないで下さい。 ■黒猫ドラネコ 1983年5月生まれ。性別、職業は非公表。大分県出身、学生時代から大阪で過ごし結婚を機に上京。穏やかで細かい性格。自分勝手な人が嫌い。趣味はスポーツ観戦、カフェ巡り、漫画・アニメ鑑賞など。甘党でお酒よりジュースを好む。ショートスリーパーにつき夜行性。 Twitter/ブログ「黒猫ドラネコのブログ(仮)」 前のページ12 最終更新:2019/07/18 18:25 セブンネット 人はなぜ、宗教にハマるのか? 「平穏な暮らし」って当たり前じゃないんだな…… 関連記事 私の妹は“子宮系女子”でした――「子宮委員長はる」との出会いから「家庭崩壊」までの記録【前編】「子宮系女子」ビジネスはなぜ儲かる? スピリチュアル・自己啓発分野のマーケティングから考察【マンガ・スピリチュアル寄行!!】騙されやすい私についたあだ名は「カモ」【初回】【このスピがすごい2018】スピリチュアル・引き寄せ市場の研究者が選ぶ、業界の“過激派”2名スピリチュアル系のロミロミサロン……変わりダネクーポンだと飛びついたら痛い目に! 次の記事 美 少年めぐりジャニー社長に呆れた声 >