コラム
“噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第456回】

滝沢秀明社長、ジャニーズのLDH化を目指す「父権的な志向」

2019/04/23 21:00
神林広恵

 時に女性の目線に立った良質な社会派ルポが掲載される女性週刊誌だが、「女性セブン」の連載ルポ「新われらの時代に」では、女性の貧困を大きく取り上げている。

 多方面に渡る丁寧な取材と、数字を駆使したこのルポだが、読めば読むほど暗澹たる気持ちに。なにしろ日本を覆う恐ろしい事態が、これでもかとばかりに記されているから。そこには現政権が声高に主張している景気回復とか、豊かさとは真逆の現実が描かれている。

「平成の30年間を通じて、日本人は確実に貧しくなった。特に犠牲になったのは女性だ。それは紛れもない事実である」

 記事の冒頭部分に記された一文だ。これだけでルポの本気度がわかるが、その後も暗澹たる“事実”が記されていく。たとえば、厚労省の調査でも 6人に1人が貧困だとの結果がでていること、また若い世代だけでなく、40代、50~60代の女性の貧困も深刻で、さらに勤労世代の単身女性のなんと3人に1人が貧困との調査さえあるという。

 その理由についても、さまざまな要因が列挙されていく。非正規雇用の増大、バブル期に量産されたフリーターの存在、就職氷河期、未婚化の進行と離婚率の上昇――。

 しかし中でもぜひ紹介したいコメントがある。それが『最貧困女子』(幻冬舎新書)など貧困をテーマにした数多くの著書のあるルポライター鈴木大介氏のコメントだ。鈴木氏は、貧困の女性はDVや性暴力、いじめなど“被害者体験”でメンタルを痛めつけられてきていることが多く、たとえばDVから逃れて離婚しても、その時点でフルマラソンを走り終わったような心身ともに疲れ切っている状況だと指摘、そしてこう語るのだ。

「そこからの回復や心に抱えた苦しさの緩和がなければ、一歩も踏み出すことができず、結果、貧困からも抜け出せません。女性の貧困は自己責任ではなく、そこに彼女たちを追いやる『男性中心社会』の責任です」

 くぅう〜、痺れる〜!! 数多くの貧困女性を取材し、それを熟知している鈴木氏の渾身の言葉。しかも、こうした発言が男性からなされることも貴重だ。痺れた。

 先週、13歳年下の夫と離婚した渡辺えりの記事を取り上げたが、今度は離婚原因となった27才年下俳優と“復縁”記事が。さすがです。さらに、今度は大竹しのぶが22才年下の俳優とお忍び風デート! 60 代、女性が元気だ!

最終更新:2019/04/23 21:00
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