プウ美ねえさんのエプロンメモ

「中年女性に深入りされて困惑」女同士の“距離感”問題に、プウ美ねえさんがピシャリと助言!

2019/03/30 16:00
熊田プウ助
(C)熊田プウ助

家族関係、恋愛、夫婦関係、仕事、結婚、介護、人生……サイ女読者のお悩みに“プウ美ねえさん”こと熊田プウ助が、いつもそばに置いておきたい“エプロンメモ”とともに回答します。

<今回のお悩み>
「隙がありすぎるからターゲットにされる?」
 初めまして。現在32歳の女です。私は「人に対して距離感の近い中年の女性を過敏にさせる空気」を出しているようで、それを消す方法があれば教えていただきたいです。職場などで年上の女性がいきなり抱きついてきたり、やたらプライベートなことを聞いてくることが時々あります。そして自分ではやんわりいなしているつもりなのですが、大体相手が突然攻撃的になり、最終的にめちゃくちゃ嫌われます。夫からは隙がありすぎるからターゲットにされるのだと言われるのですが、私のようなぼやぼやした人間が、興味のない女性から深入りされることも怒られることもなく、ただ日々を平穏に過ごしたいと思うのは厚かましい願望なのでしょうか。(M・Yさん、32歳) 

【プウ美ねえさんの回答】
 このようなご相談をされるということは、きっと1人や2人の事ではないのでしょう。あなたがどんな雰囲気なのか、そして中年の女性達はあなたに何を求めているのか、たいへん興味がわいています。子分にしたいのか? 可愛い妹のように庇護したいのか? それともあなたに共通点を見出して仲間として近づいてきたのか? こっそりお仕事場に潜入して、観察したいくらいです。

 残念ながら、好かれることをやめる方法はありません。ヒトが変わるような出来事を経ないかぎり、その空気は変わらないでしょう。ただし、攻撃されないようにすることはできます。「あなたに興味がない」と、いちばん最初の接触ではっきり伝えることです。職場でカドのたたない言い方としては「ごめんなさい、体に触らないでください」「プライベートなことは言えません」などが適当です。小声でもいいのです。真顔を。真顔が、とても効果的です。

 人間関係に正解はありません。立ち入らず距離をとるのが心地よい人もいれば、べったり構い合うのが当然、という人もいます。後者に対し「今度お茶でもしましょうね」「うふふ仲良くしてくださいね」などとやんわりいなしていると、彼らはじれて「今度っていつだよ!」「ぜんぜん仲良くし足りねぇわよ!」と怒りだします。攻撃的になるのは「ワルモノにならずに好意を拒否するなんてムシがいいんだよ! お前も傷つけ!」という気持ちからです。侵入をくいとめたければ、最初に強い気持ちと顔を見せなさい。イイヒトのまま全員と心地よい距離を保つなんて、不可能です。


【今月のエプロンメモ】
おねえさんはいつも、ヤリたい男に直球で好意を伝えます。それをドタキャン、既読スルー、フェイドアウト、ニヤニヤ笑いなどでいなされると傷つくものです。はじめに「タイプじゃないです」と言われると思いにストッパーがかかり憎むまでにいたりません。むしろ相手の勇気と正直さを尊敬できます。

熊田プウ助(くまだ・ぷうすけ)
1969年生まれ、ゲイ漫画家。都内でひっそりと飼い猫と暮らす日々を描いたエッセイマンガ『世界でヤろう!! おひとりホモ☆』(ぶんか社)、『世界一周ホモのたび 狂』(同)、『TOKYO中年駄ホモ生活』(同)など。

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最終更新:2019/03/30 16:00
本日もおひとりホモ。 中年マンガ家生活
「怒ってる顔」より「真顔」の威力のがでかいから