ディズニー裁判、お化け屋敷ブームの弊害……2018年「テーマパーク業界」4大トピック
10月、東京・渋谷にVR特化型のジョイポリス「JOYPOLIS VR SHIBUYA」がオープンするなど、VRのアトラクションが話題を呼んでいる。搭乗者が専用のゴーグルを装着し、VRの映像に合わせて席が揺れ動くという仕様は、「ライドアトラクション」(レール上を進む乗り物)より、開発費、ランニングコストともに安い。しかも最悪の場合、死亡事故も起こり得る通常のジェットコースターに比べ、事故の可能性が低いのもメリットだろう。
またAI(人工知能)の波がテーマパーク業界にも押し寄せてきている。ハウステンボスでは15年から、ロボットが接客を行う「変なホテル」を展開中。受付が恐竜などのロボットで、客室に入ると、これまた別のロボットが挨拶と自己紹介し、ホテルや客室の使い方などを説明してくれる。そのロボットとゲームすることもできるのだ。この「変なホテル」は全国展開中で、今年も各地でオープンし、その勢いを感じさせた。現在、関東8店舗(銀座、赤坂、羽田、西葛西、浜松町、浅草橋、舞浜)、中部1店舗(ラグーナテンボス)、近畿・中国2店舗(心斎橋、西心斎橋)、九州2店舗(ハウステンボス、博多)で営業している。特徴は、観光地、リゾート地、テーマパーク、空港など観光客の多いエリアに立地している点で、「ホテルでも楽しみたい」という人向けに作られているのだろう。
今年、AIのトピックはほかにもあり、「少年ジャンプ」(集英社)のテーマパーク「J-WORLD TOKYO」(東京・池袋)が、4カ国語案内可能な「AIさくらさん」を導入。また、中国北京市海淀区の大手IT企業・百度がAIのテーマパーク「AI公園」を開業した。絶叫マシンより遙かに低コストだけに、これからもテーマパークにVR、AIが導入されるはずだ。