カルチャー
インタビュー

日本のハロウィンから“パリピ”が消える? 「しんどくなった」若者が生まれるワケを専門家が考察

2018/10/30 18:30

 ここ数年の間に、突然日本でハロウィンが盛り上がりだしたと感じている人も多いだろうが、実際には「1970年代頃から徐々に、アメリカ文化の影響に近いところ……例えばアメリカ軍の施設などが、小さなコミュニティイベントとしてハロウィンを始めました」という。関口氏は、日本でのハロウィン文化の広がりを次のように解説する。

「その後、80年代には、商業ベースで注目されるようになり、お菓子業界などが少しずつハロウィンを意識し始めました。ところが92年、アメリカで日本人留学生の服部剛丈くんが、ハロウィンパーティー会場と勘違いして入った住宅の敷地で射殺される事件が起こり、それをきっかけに一気にハロウィンが下火に。一時期は、誰もハロウィンの話題を口にすることがなくなりました。しかし事件から数年たった頃、テーマパークなどの大手キャラクター産業が、イベントとしてハロウィンを再フィーチャーし、それが近年の街中で“騒ぐ”“仮装する”というハロウィンの形を作ったわけです」

 なぜそれが“流行”のようになったのかといえば、「仮装して騒ぐ都心の若者たちの様子が報道されることが多いので、それが“はやっている”ことになったのでは。ただ、ハロウィンを『はやる/はやらない』という文脈で語ること自体、アメリカの文化・風土に根ざして脈々と受け継がれるハロウィンとは別のものなのかなぁと思いますね」という。

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