「いじめ隠蔽!」とクレームも! 保育園の「連絡帳」に悩むママと保育士の本音とは?
保育園、幼稚園、小学校、おけいこ事の教室などでは、日々子どもの保護者と施設側の間でトラブルが発生している。ほんの些細なことでも、自分のこと以上に気になってしまうのが親心というものなのか。わが子のことを思ってとクレームを入れるママもいれば、モンペと呼ばれることを恐れて我慢するママも。そんなトラブル事例とママの葛藤をつづる。
幼稚園や保育園に子どもを通わせている親にとっては、ルーティンワークの1つである “連絡帳”。様式は違えど、ほぼどこの園でも、子どもの様子や親と園との連絡事項を共有するために欠かせないアイテムになっている。今回は、そんな連絡帳の内容や記入をめぐる、親と保育士たちの現場の声をレポートする。
ママ、保育士双方に“負担”となるケースも
都内にある認可保育園に5歳、3歳、1歳になる3人の息子を通わせている明美さん(仮名)は、それぞれ3人分の連絡帳を全て手書きで書くのが、負担になっていると語る。
「うちの園は、園長と副園長が夫婦で経営しているアットホームな園。最初は面倒見がよい園だと感じていたのですが、子どもが3人ともなると保育園の登園準備だけで大変なんです。連絡帳には、自宅での排便の回数や、便の硬さ、就寝時間など書く欄が多い。3人の子どもの連絡帳の中身を共有できればいいのに、担任の先生が違うので、共通項目である朝食欄なども、それぞれ埋めなければならないんです。面倒で『バナナ、ヨーグルト』と書いていたら、先生から『本当にこれだけなんですか? もう少し栄養状態に気を付けた料理を食べさせてください』と注意されました」
そこで明美さんは、連絡帳の記入は負担が大きいと先生に伝えたという。
「『お着がえや、おむつの準備だけでも大変なので、3人分の記入は無理です』と直訴しました。それなのに、向こうは『連絡帳を書いていただかないと、子どもの体調などがわからない』と、譲らない姿勢でしたね……」
連絡帳は、子どもの年齢によって、保護者が記入する内容が変わる。それも、きょうだいを同じ園に通わせる保護者にとっては負担を感じる理由なのかもしれない。