コラム
【連載】庶民派ブランドの落とし穴
フォーエバー21が抱える“3つの地雷”! 「2点目タダ」の激安商法が裏目に出たワケ
2018/09/06 20:30
やや個人的な見方になってしまいますが、フォーエバー21は、広報活動が弱いように見えてしまいます。現在、世界的に強さを見せているZARAとユニクロ、無印良品といった低価格の大手ブランドの多くは、毎日のように新聞や経済誌、webニュースに取り上げられています。昨年あたりから苦戦傾向にあるH&M、停滞期に入りつつあるジーユー、しまむらも、これまたさまざまなメディアで、良いニュースも悪いニュースも報道されているのです。
ところがフォーエバー21はそういった報道が少なく、専門メディアでも閉店と新店オープンのニュースくらいしか見かけません。となると、やはり人々に忘れ去られますし、新規ファンを呼び込むことも難しくなります。何せマーケティングでは「知られていないのは存在しないのも同然」だけに、フォーエバー21の存在を“なかったもの”にしている消費者も少なくないのではないでしょうか。
こうした状況を総合すると、フォーエバー21の店舗数がこのまま減り続けるのであれば、何年か先に日本から撤退してしまうということも十分にあり得ます。はてさてどうなることやら……。
(南充浩)
最終更新:2018/09/06 20:30