カルチャー
小山健『生理ちゃん』インタビュー
男性目線で”生理”を描いたワケを、漫画家・小山健に聞く
2018/08/05 17:30
――生理や女性の繊細な描写について、その“当事者”である女性から共感の声が上がっています。このアイディアはどのように得たのでしょうか?
小山 自分には分からないので女性の友達や仕事相手に聞きました。奥さんには聞けませんでした。
――なるほど。一番身近な女性である、奥様に聞けなかった理由とは?
小山 生理のことだけではなく、漫画や仕事のことに関してあまり奥さんとは話しません。普段とはチャンネルを変えて仕事をしてるところがあるのでいつもとちがってそんなこと考えてるんだ、と思われるのが恥ずかしいからです。
――ちなみに、男性が生理を描くにあたって小山さんが気をつけていたことはありますか?
小山 メッセージ性や主張が強いとだれにも読んでもらえないものになりそうな気がして、単純に面白いマンガを描くことを目指して社会問題としてどうとかという話はナシにしました。ただ、せめて間違わないことが礼儀だと思いネットでわかることはネットで調べて、それでもわからない場合は描きたい内容が事実と合っているのか女性に聞いて答え合わせをするということをしていました。
――生理に対する知識をだいぶ蓄えたんですね。生理を描いていて、女性に対する新たな気付きがありましたか?
小山 万全な体調であることが1カ月のうちに1週間くらいしかないことが衝撃的でした。
――男性には想像しづらいですよね……。生理で一番つらそうだと思ったことは?
小山 生理がつらいと言って仕事をはやく上がったり締め切りをのばしてもらったりできないのが大変そうだと思いました。