インタビュー

「ブルベ冬」「イエベ春」パーソナルカラーの自己判断は危険すぎ!? プロが“勘違い”を斬る!!

2018/07/25 19:00

イエベでもピンク肌の人はいる

――パーソナルカラーというのは、どのように診断されるのでしょうか。

松倉 まず、パーソナルカラーが、「イエローベースかブルーベースか」を診断します。黄色が混ざった暖かい色調のドレープ(布)を顔の下に当て、“血色感”が出て顔色がよく見える場合、イエローベースと判断します。一方、青色が混ざった涼しい色調のドレープ(布)を顔の下に当て、“透明感”が出て顔色がよく見える場合ブルーベース,
といったようにと判断していきます。

 その後、「春(スプリング)/夏(サマー)/秋(オータム)/冬(ウィンター)」の4シーズンを元に分類されたドレープを、色ごとにそれぞれ顔の下に当てて肌などの見え方をチェックしていきます。例えば、同じ赤でも、色味によって「スプリングの赤/サマーの赤/オータムの赤/ウィンターの赤」と分けられるので、どの色味が一番その方の魅力を引き出すかを見ていくわけです。そして最終的に、「イエベ秋」「ブルベ夏」などと、その方のパーソナルカラー結果を出します。最初にイエベと判断された方は、春と秋のどちらかに、ブルベと判断された方は夏と冬のどちらかになります。細かく見ていくと、「最も似合うのはオータム。オータムの色の中でも、より暖かく、より明るい色が得意な方」には、「ファーストシーズンはオータム、セカンドシーズンがスプリング」と判断するケースもありますよ。もちろんイエローベースとブルーベースをまたぐケースもあります。

――よく自己判断をしている人がいるのですが、正直素人目には、なかなかその判断は難しいかもしれないと思いました。

松倉 確かに、自己判断のパーソナルカラーが間違っている方は多いですね。例えば、「肌が黄色いからイエベ」と、単純に肌の色だけで判断するのはNG。黄色みの色調が“似合う”のがイエベであって、イエベの方には、肌色自体は白かったり、ピンク肌の方もいらっしゃいます。このポイントを間違えている方は本当に多く、“パーソナルカラー迷子”になりやすいと言えるでしょう。


――最近は、ウェブや雑誌でパーソナルカラー診断ができるようになっています。クマの出方や、肌色や肌質、どういった色合いのアクセサリーを好むかなどのチェック項目に答えていくものですが、これは正しく判断できるものなのでしょうか?

松倉 そういったものは、自分で選択していくタイプの診断になるので、どうしても自分の好みや「こうありたい」という自分の理想が入ってしまって、結果的に違った結果が出る場合もあるんですよね。あと、例えば、「肌色は?」という質問があった際、「私は黄色人種だから」という思い込みが強く、本当は赤みの強いピンク肌なのに、黄色っぽい肌という選択肢を選んでしまったりも。そうすると、当然違った結果が出てしまいます。

――自己判断だと「自分の理想が入ってしまう」というのは、興味深いです。

松倉 「ブルベ=色白」のイメージが強くなりすぎて、そうありたいという思いから「自分はブルベ」と思い込んでしまうケースもあります。ただ、パーソナルカラーというのは、生まれ持った色素を元に診断するだけに、努力でどうこうできるものではありません。たとえ日焼けして色黒になっても、美白を頑張って色白になっても、一生変わりません。大切なのは自分に似合う色を正確に知り、受け止めて、どう活用するかです。

色彩活用パーソナルカラー検定公式テキスト2級 改訂版