美容・健康
インタビュー
「チョコ」「肉」はNGって本当? 婦人科医が「生理中に食べてはいけないもの」を解説
2018/07/17 16:00
多くの女性が毎月繰り返し悩まされている“生理痛”。ネット上には、生理痛をやわらげるさまざまな方法が飛び交い、中でも“食事に気を使うべき”“生理中は食べない方がいいものもある”という説をよく目にする。そこで今回、婦人科医で成城松村クリニック院長の松村圭子先生に、生理痛が起こるメカニズムや、痛みを悪化させる食べ物、また鎮痛剤との付き合い方に関して、話を聞いた。
生理痛はプロスタグランジンが引き起こしていた
――生理痛が起きるメカニズムを教えてください。
松村圭子先生(以下、松村) 生理が始まる少し前から生理中にかけて、子宮内膜で「プロスタグランジン」というホルモンが分泌され、これが子宮を収縮させて経血の排出を促します。生理痛の原因の1つは、この収縮に伴う痛みです。もう1つ、このプロスタグランジン自体が痛みの原因物質のため、血流に乗って全身に回り、頭痛などの痛みを引き起こすのです。
――よく「生理のときは体を冷やしちゃダメ」と聞くのですが、それは何か関係があるのでしょうか?
松村 プロスタグランジンは、血流に乗っていずれ体外に排出されるのですが、冷えて血行が悪くなるといつまでも体内に留まってしまうので、痛みが長引きやすくなるんです。また、冷えると子宮の筋肉が硬くなり、うまく収縮できなくなるため、子宮を収縮させようとプロスタグランジンがさらに分泌されてしまって痛みが強くなる……という悪循環も起きてしまいます。
――よくネットでは、「○○は体を冷やすから、生理中に食べてはダメ!」などと言われているんですが……。
松村 それは特に東洋医学的な発想によるもので、体を冷やしたり、また血行不良を招いたりするとされる食べ物を避けましょうという意味なのではないでしょうか。