コラム
仁科友里の「女のための有名人深読み週報」

「プチ別居」で炎上の『あさイチ』、華丸・大吉のMC力以上に問題だった「坂下千里子のマイルール」

2018/07/12 21:00
『あさイチ』(NHK)公式サイトより

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の有名人>
「好感度上がっちゃった」坂下千里子
『あさイチ』(NHK、7月9日)

 人気番組の後釜に座る人というのは、苦労を強いられがちである。たとえ視聴率が良くても「固定ファンがいるから」と評価されず、少しでも数字が下がれば「前の方がよかった」と言われてしまう。元NHKの有働由美子アナとともに、この春『あさイチ』(NHK)のMCを卒業したイノッチことV6・井ノ原快彦、その後釜ポジションを得た博多華丸・大吉は、この試練を乗り越える必要がある。2人とも既婚者、しかもジャニーズのように“家庭の匂いを極力出さない”といった制約がないことから、“夫婦問題”に関する特集は、イノッチにはない(また独身の有働アナにもない)彼らの持ち味を生かす企画と言えるかもしれない。

 同番組は、7月9日の放送回で「プチ別居」について取り上げた。この「プチ別居」は、医師の石蔵文信氏が名付け親で、夫婦関係を良くするため、妻が1日~1週間、夫から離れてホテルや実家に宿泊することを指すそうだ。

 番組は、実際の夫婦のプチ別居を紹介する。3人の子どもを育てる専業主婦の女性が、子育てのストレスを解消するために、8年ぶりに友達と飲みに行き、ホテルに泊まって1人で寝て、家に帰ってくる。また、2人の子どもを持つ女性が月に一度、1週間程度実家に帰る(夫の出張などに会わせて、スケジュールを組む)。これらが「プチ別居」の実例として挙げられていたが、これのどこが別居なのか理解に苦しむ。単なる外出や里帰りではないだろうか。

 Twitter上でも「お母さんが飲みに行くくらいで、別居よばわりされるなんて」という意見があふれ、「イノッチと有働さんがいれば、こんな展開にはならなかった」と、華丸・大吉が主婦の心情をわかっていないという趣旨のツイートもあった。

 しかし実際には、華丸・大吉をはじめとする出演者も「別居とは言えないのではないか?」とはっきり述べている。お母さんが飲みに出ている夜、お父さんが子どものためにチャーハンを作り、後片付けをしている姿を、ゲストの坂下千里子が「すごい」と褒めそやすと、大吉が「皿くらい洗いますよ」「(オトコは)舐められてるなと思った」と発言していたことから考えると、女性の外出を否定的に捉えているとは感じられなかった。

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