「天理教って、いいところ」……? 喜捨精神、奉仕の心、“宗教あるある”に翻弄された私
(前回はこちら)
神殿での映画『ラストエンペラー』オープニング的な集いが終わると、神殿近辺に立ち並ぶ講義室へ移動します。
これは「自己啓発セミナー特有」の手法…!?
あらかじめ、世代別にひとクラス30人ほどに分けられており、わたしも事前に知らされていた該当教室に向かうと、教室の手前と奥に、長椅子が2本。適当に、空いていた奥の椅子に座ると、ふと気づいたらその椅子は全員男性。女性はみな、手前の椅子にずらり。やばい、間違った……。
ところでこれって、”宗教あるある”じゃないですか? 「婦人部」や「青年部」など、やたら男女で分けがち。そんなテンションに慣れていないわたしは、まるで仲間外れのごとく、講義開始を待つことに。
しばらくすると、講師が入室。俳優の和田正人サン似の、40代半ばの爽やかハンサムです。
「まずはみなさん、居住地順に並んでください」
挨拶もそこそこに、和田サンが言います。こ、これは……よく耳にする、自己啓発セミナー特有の……「初対面を強引にコミュニケーションさせる手法」ではないか!
「北海道、ここで〜す!」
「埼玉? あっ、群馬? じゃあ東京はこの辺?」
「関西多すぎやん! 空けてくれへんと俺入れないやんか(笑)」
固まった空気が、徐々にやわらかく、そして和気あいあいと。すごい、自己啓発セミナー的手法。
「はい! じゃあ次は身長順に並んでください」
2回目ともなるとみな慣れたもので、なんの疑問も持たずコミュニケーションを取りながら背の順になります。人間の順応性、半端ないって!
と、半ば強制的に空気があったまったところで、机を運び出しグループごとになるよう並べることに。そう、学生時代におなじみの、「班」です。あらかじめ分けられていたこの班で、教室でのグループ講習を受けることになりました。
メンバーは男性4人に女性4人。
男性陣は、横浜DeNAベイスターズ筒香嘉智選手と同じ顔をした男性に、キツネ目の天理高校教師、小指の爪だけが異様に長いメガネをかけたほっしゃんと、アルコ&ピースの酒井健太を世に埋もれさせた男性。
女性陣はわたしと、SPEEDのHITOEちゃんを100倍可愛くした独身OL、色白はかなげ女性に、クラスに中学時代にひとりはいた『花とゆめ』(白泉社)の発売日になると「えっこんなにしゃべる子だったの? しかもめちゃ早口」と仰天するような女性。
みんな当然というか、ゴリゴリの信者です。