吉原ソープ嬢の恋愛・セックス・男性観――2万人とヤッた女がたどり着いた答え
――風俗を経験する前と後では、男性に対する価値観や見方って変わりましたか?
曼 ますます嫌いになりました。
ゆか 嫌いになる。
曼 口から言ってることが全て信じられない。「俺だけは、ほかの奴と違うから」みたいに言ってくる人も結局一緒なんですよ。
ゆか あ、わかる。同じ。お客さんで「また来るよ」っていう人に限ってこない。「俺は女大事にするよ」そういう奴に限って、大事にしないから(笑)。
曼 挨拶と同じレベルの発言でしょうね。誰にでも言ってる。
――セックスについては、変わりましたか?
曼 あまりにもヘタな人が多すぎて、びっくりしますね。今まで、風俗に入る前に出会っていた男性は、みんなリードしてくださる人ばかりだったんですよ。風俗にくる人は、8割9割、いやもっとかな。大半はヘタ。1,000人に1人くらいの感じですよね、上手な人。
ゆか でもそれは、私たちが育てちゃったかも。そういうふうに。ヘタなのに、「すごい!」って言ったり、演技で「テクニック上手ね」って言うと、「俺すごいんだ!」って。それで上達しなくなっちゃうとかね。
曼 それは言えますね。マットがあるので、受け身の男性が多くなって攻め方がわからなくなっちゃう。もうマグロみたいになっちゃうので。
ゆか 小汚いおじさんが、すごいうまかったりね。嫌われないように技を磨いているのね。
――よく、「セックスには愛が必要」とか言われていますが、お仕事のセックスに愛はあるんですか?
曼 ない(笑)。愛のあるセックスって何? っていう。
ゆか でも愛はないけど、イクときはイクんだよね。愛もなくて、初めて会ったのにさ、なんでイクんだろう。「イッたあとは、死にかけのセミみたいになりなさい」ってよく教えられたんだけど、フリじゃなくて本当に死にかけのセミ。
曼 ぴったりフィットする人、たまにいますよね。
ゆか 顔は全然タイプじゃないのに、体が異常に合うの。自分の好きなおちんちんの形とか、入れてる挿入時間とか、動かし方とか、全てが合う。そういう人っているんだね。何万人に1人とか。2万人に数人だよね。
曼 心と体は全然違いますよね。
ゆか 違う。