カルチャー
インタビュー【後編】
「私はブスなのではないか」容姿コンプレックスに苦しむ大人が増加、“終わらない思春期”問題
2018/06/28 17:00
――兄弟姉妹間のコンプレックスも、容姿コンプレックスも、両親の愛情が影響しているんですね。
茅野 ご両親が分け隔てなく愛情を傾けられたら、それが一番良いのです。しかし、親だからと言ってなんでも完璧にできるわけではありませんから、なかなか難しい問題。可愛く出来の良い子に愛情が向く親もいれば、出来が悪く手のかかる子に愛情が向く親もいます。
――親からの愛情をしっかり受け止めていれば、こうしたコンプレックスを抱きにくいのでしょうか?
茅野 醜形恐怖に関しては発症しにくいかもしれませんが……親が愛情を注ぎすぎて過保護・過干渉な状態になってしまうケースもあります。過保護・過干渉の多くは、「私のようになってほしくない」「私の果たせなかった夢を果たしてほしい」などの母の気持ちが重くのしかかり、子どもがプレッシャーやストレスで精神を病むんです。
――ちなみに、兄弟間ではどういったコンプレックスが起こり得るのでしょうか?
茅野 姉妹間に比べ、兄弟間では“容姿”よりも、“学歴”“年収”“勤め先”などで比べられがちで、どちらかというと幼少期より、大人になってからそのようなコンプレックスを抱くことの方が多いようです。