サイゾーウーマンカルチャーインタビュー「自撮り」をやめられない女の闇 カルチャー 「自撮り女座談会」(前編) 自意識過剰? 「1日2時間シャッターを切る」自撮りをやめられない女たち 2013/10/05 19:00 インタビュー自撮り 時間がたつのも忘れるほど、自撮りに熱中してしまうという参加者たちの心理とは? 自分で自分を撮影する「自撮り」。携帯電話にカメラ機能が付き、いつでも手軽に撮影ができるようになった現在、取り憑かれたように1日何時間も自分の顔を撮り続ける女性たちがいる。彼女たちは自分が納得できる表情や角度を求めて何度もシャッターを切っては画像を確認し、安堵したり絶望したりする。静止画だけにとどまらず、ビデオカメラを部屋にセットして生活し、自分の姿勢や行動を確認する女性もいる。どうしても撮らずにいられない――彼女たちはなぜ自撮りをし続けるのか。その心理を探るべく座談会を行った。参加した女性は3人とも一般的に「美人」と言われるタイプだ。しかし、彼女たちの告白から明らかになったものは、少女の頃からの強烈な「容姿コンプレックス」だった。 <座談会参加者プロフィール> 藤井えり子……26歳、会社員。左頬より右頬が出っ張っていることにコンプレックスを持っている。 菅谷麻衣……23歳、会社員。個人でアーティスト活動も行う。自撮り写真を使って、ある意外な試みも。 早見ゆかり……26歳、団体職員。容姿コンプレックスから脱却し、現在、自撮り写真をSNS等にも投稿。 ※いずれも仮名 ■クラスメイトからバカにされていることを知り、自撮りを始めた ――それぞれ自撮りを始めたきっかけを教えてください。 藤井えり子さん(以下、藤井) 私はもともと小学校高学年の頃から、洗面所にこもって笑顔の練習をしたり、目の下のクマなどあら探しをしたり、ずっと鏡を見てたんです。それが親に見つかって「気持ち悪い」と叱られ、恥ずかしい思いをしたことがありました。高校入学時にカメラ付き携帯電話を買ってもらったことから、「これなら洗面所にこもらずに済む」と自撮りを始めました。以来10年間、毎日のように撮ってます。 菅谷麻衣さん(以下、菅谷) 私が自撮りを始めたのは中学2、3年生の頃。好きな人ができて、自分が周りからどう思われてるか気にするようになったことがきっかけです。そこで、どうも男子からも女子からも容姿をバカにされているようだと気づいたんです。それまでは外見にまったく無関心だったから、「このままじゃヤバい」と思って、自分を確認するために、家のデジタルカメラで撮るようになりました。 早見ゆかりさん(以下、早見) 私は大学2年生の時に映画サークルに入って、役者として出演するようになったことがきっかけです。他人に“見られる”存在になったのが大きかったですね。もともと小・中学生の時は、容姿コンプレックスだらけでオタクで、自分は女の子のカーストの下位だと思い、写真を撮られることが大嫌いだったんです。でも、自由な雰囲気の女子高に入ってからは、悪口を言われないようになり、少しずつコンプレックスが解消されていきました。さらに、大学に入ってイケメン美容師に「可愛いね」と声をかけられ、処女を喪失してから、完全に解消されました。美のエキスパートである美容師に褒められて自信を持ったんでしょうね。それからは「もっときれいになりたい」と貪欲になって、化粧品や洋服を買いまくり、携帯のカメラで自撮りするように。 123次のページ Amazon 『カンタン☆変身!魔法の自撮り術』 関連記事 「今の時代、モテても恩恵はない!」峰なゆか×雨宮まみが"モテ"を分析「穴さえあれば女なんだ」、作家・花房観音が劣等感の末に見出した真実「ブスを笑いたい」「乱暴にせまられたい」、酒井順子が女の欲望を読み解く男のインチキ自己肯定を見抜け! 二村ヒトシが恋愛至上主義を一刀両断女の評価軸はどこで変わる? ぺヤングマキが「オバちゃん問題」に斬り込む