サイゾーウーマンコラム憎めない“サギじいさん”の切ない顛末 コラム 【連載】紫帆ママが見た「きょうのクソ客」第5回 「初めてのバー」で好かれる術、知りすぎてる! 愛嬌たっぷり「クズじいさん」の素性って? 2018/05/25 15:00 カルチャーコラム酒クソ客 おじいちゃんの残した「予言ポエム」 おじいちゃんと知り合って一年以上たったある日、とあるクラブのママさんからメールが。そのママさんはおじいちゃんと何度かアフターで飲みに来てくださっていました。 「紫帆さん? さっき警察から連絡があって、おじいちゃん亡くなったって」 そういえば2カ月ほど姿を見ていませんでした。ママさんによると、都内の自宅マンションで孤独死していたのが警察に発見されたものの、家族に縁を切られているようで連絡がつかない状況。携帯の着信履歴に残された番号に片っ端から電話をして、家族の連絡先がわかる人を探しているのだとか。わたしは、日々の営業に忙殺されて返信を忘れていたおじいちゃんからのメールの存在を思い出しました。 <ふるさとの四万十川に/近づくと…/道端に燃えるように/咲いていた/彼岸花/お目出度いことが/起こる兆しに天から/降ってくる… /と言い伝えられています> おめでたい兆しじゃなく、死の予兆じゃん! 思わず携帯の画面に向かってツッコミを入れてしまいました。 「紫帆、金持ちが親切なのは当たり前だ。余裕があるんだから。本当に優しいのは生活に余裕がないのに親切にしてくれる人だ」 クズっぽい話の合間に、おじいちゃんはこういった純な発言をすることがありました。一度逮捕されて社会を追われた人間の真情か、それともこれもまた詐欺師が自分を信用させる手口なのか――本当のところはもはや知る由もありませんが、彼のような昭和らしいケレン味のある酔っ払いが酒場から消えてしまうのは、やっぱり寂しい気がするのです。 (隔週金曜日・次回は6月8日更新) プロフィール 浮川紫帆(うきがわ・しほ) 東京都内の繁華街の一角でバーを経営する30代バツイチ女性。ママ歴は6年。好きなお酒はマカストロングのお湯割り。 (イラスト=ドルショック竹下) 前のページ12 最終更新:2018/05/25 15:15 Amazon 高卒元プロ野球選手が公認会計士になった! こういうおじいちゃんホント好き 関連記事 部下イジメでウケ狙い、女性客に密着セクハラ……金曜の飲み屋にはびこる“クソ客”の生態「初めてのバー」でこれは最悪! “脱・居酒屋”のウェイ男3人がやらかした”最悪行為”は?「出稼ぎ」風俗嬢が見た、福岡のクソ客たちと新潟・長岡の寂しく孤独な男たち「傷ついたオレ」を飲み屋で演出! 二股をかけて悦に入る“時代遅れトレンディ男”の生態「昔は痩せてた」「美女にモテモテ」飲むほどウソをつく“虚言リーマン”の残念な末路とは? 次の記事 夫と義母に2人の息子を連れ去られた >