カルチャー
保険コンサルタント・後田亨氏インタビュー

アラサー女性は生命保険に入ってはいけない!? 「保険は幻想」と専門家が忠告のワケ

2018/05/12 18:00

 生命保険は、契約期間が少なくとも10年、長いと老後までの数十年続くのが一般的。にもかかわらず、ほとんどの人が長期間の固定支出を軽視しすぎているというのが現状のようだ。特に、将来を考え始めたアラサー女性は、不安をあおる言葉に弱いのではないだろうか。「もしも、病気になったら」「働けなくなったら」「一生独身だったら」「夫に何かあったら」など、心配事が増えれば増えるほど、生命保険に依存しやすくなる。しかし、保険が便利なのは、30代が急死に備えるようなレアケースだけだ。「30代女性にピッタリの生命保険」などを探すのではなく、自力では対応不可能な大金が絡む事態に限定して利用すべきなのだ。

「お金を増やしたい、老後資金の蓄えを作りたいのであれば、生命保険よりも確定拠出年金や、積立NISAがオススメです。いずれもメリット・デメリットはありますが、生命保険よりも安い手数料で、お金を増やしていくことができます」

 とはいえ、「手数料がどれくらいかかっているかわからないものは買わない。理解できないものには近づかない」ことが何より大事だと、後田氏は強調する。

 女性誌等で組まれるマネー特集にしても、広告宣伝が絡んでいる場合や、業界寄りの有識者が重宝される傾向もあるという。賢くお金を運用したいのであれば、勉強すること。あるいは、お金を払って専門家に相談する。それも面倒なら、いっそ近づかないに限るだろう。保険に限らず、お金に関するうまい話は怪しむべきと、いま一度心に刻んでおこう。
(島野美穂/清談社)

最終更新:2018/05/12 18:00
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