専門医に聞いた「ホクロ」の真実! 知らないと恐い、ホクロを生む“生活習慣”
生活習慣や体質が原因とはいえ、一度できてしまったホクロを自然に消すことは困難。どうしても気になる場合は、どうしたらよいのだろう?
「医療機関で除去するのが確実ですね。代表的な施術方法は『レーザー焼却法』と『切除法』の2つ。レーザー焼却法は、レーザーの熱を1分ほどホクロに当てて焼く治療法です。比較的浅いところにあるホクロであれば肌への負担も軽く、ダウンタイム(回復までに要する期間)もほとんどありません。傷痕も気にならない程度なので、肌トラブルがなければ再診の必要もないのがレーザー焼却法の特徴ですね」
もう一方の「切除法」は、その名の通りメスを使ってホクロの周りを切り取り、丁寧に縫合する手術だ。手術は約30分で完了し、抜糸と術後の経過を見る必要があるので、3回ほどの通院が必要とのこと。
「隆起したホクロや、レーザー焼却法でキレイに取り切れない大きさのホクロは、切除法で治療します。どちらの手術法も局所麻酔を使用するので、手術中に痛みを感じることはほとんどありません」
切除法の場合は術後「細いライン状の傷」が残るが、2〜3カ月ほどで傷の色が赤色から白に変わり、目立たなくなるそう。
「ただ、ホクロの根が深いところにあると、再発する可能性や、ホクロを取りきった部分に新たなホクロができることもあります。同じ場所にできたホクロを除去することは可能ですが、ホクロを増やしたくないという方は、日に当たりすぎず、日焼け止めを塗るなどの紫外線対策が必須です」
また、晴れの日はもちろんのこと、曇りの日も紫外線は降り注いでいるとのこと。曇りの多くなる梅雨時も、油断は禁物だ。
「ホクロにコンプレックスを抱えている方は多いと思います。今はさまざまな方法でホクロを取り除くことができるので、気になっている方は、ぜひ近くの医療機関に相談してみてください」
特に顔面にあるホクロは、除去するだけで驚くほど印象が変わってくるという。鏡を見てため息をついているなら、早めに除去したほうが心の健康にもつながってくるはずだ。
(真島加代/清談社)
吉種克之(よしたね・かつゆき)
美容外科「東京イセアクリニック」総院長 兼 銀座院院長。東京医科大学卒業後、昭和大学形成外科で研修、専門医を取得。大手美容外科クリニックの理事を経て、2010年に東京イセアクリニック診療部長に就任、現在に至る。