サイゾーウーマンカルチャーインタビュー海外で「日本人はモテる」は昔話? カルチャー 『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』著者・カワノアユミ氏インタビュー 海外で「日本人はモテる」は昔話? アジア5カ国で働いた元底辺キャバ嬢が語る“夜の景気” 2018/04/14 17:00 インタビューキャバクラ カワノアユミ氏 4月上旬、アジアにある日本人客向け“日本人キャバクラ”の潜入記『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イースト・プレス)が発売された。著者は、歌舞伎町や六本木の元キャバ嬢で、現在は、裏モノ、夜遊びをテーマにしたコラムを執筆するライターのカワノアユミ氏。 2014~15年に、1年弱をかけ、タイ、香港、シンガポール、カンボジア、ベトナムの日本人キャバクラへ潜入したカワノ氏に、日本人キャバクラは儲かるのか? さらには、かつてアジアで激モテしていたとされる日本人女性の現在の“価値”について、話を聞いた。 ■海外で「日本人はモテる」は昔話? カワノ氏が初めて海外のキャバクラで働いたのは、2001年のこと。当時付き合っていた彼氏でスカウトマンのケンちゃんに、「お前、香港のキャバクラ行かね?」と“売り飛ばされ”、10日間限定で香港初となる日本人キャバクラのキャバ嬢になった。 「当時は日本人の女の子の価値がすごく高くて、日給3万円。10日で30万円稼げました。1997年に香港がイギリスから返還されたばかりで、夜のお店があまりなかったことも理由かと思います」 ところが、再び15年に同じ店で働くと、月給約28万円と、3分の1に下がってしまった。 「そこからさらに寮費を引かれ、手元に残るのは18万程度。おそらくですけれど、理由は、ほかのアジア系の外国人の価値が上がったんだと思います。韓国人が整形などで、すごくきれいになったんですよ(笑)。キャバ嬢は、やっぱり見た目が命です。それから、01年以降はお店がだんだん増えてきて、中国人、香港人が働くようになったことも大きく影響していると思います」 また、現在では香港の物価が上がった一方、日本人駐在員の給料は下がってきて、日本人キャバクラは高すぎて行けないという事実もあるそうだ。 「聞いたところによれば、現地のキャバクラの料金は、“連れ出し”(店外デート)込みで5~7万円が相場のようですね。ちなみに、アジアのキャバクラは、女の子の連れ出しができるお店がほとんど。連れ出しがないお店は、日本人オーナーのお店ぐらいしかない気がします」 ■バンコクで初のナンバー1になったポイントは“同伴” 続いて、“夜遊び天国”として知られ、カワノ氏自身が大好きなタイのバンコクでも、現地初の日本人向けキャバクラへ潜入。 「飛び込みで働き始めました。タイにはカラオケができるキャバクラ店がたくさんありますが、日本人キャバクラは15年にパッポン(バンコクの三大歓楽街のひとつ)にできたのが初だと思います。香港同様、タイも連れ出しが基本ですが、日本人客は色恋関係を求めているのではなく、普通の日本語での会話を求めてるんですよね」 また、カワノ氏はこのお店で、日本で達成できなかった初のナンバー1にも輝く。そのコツは、「タイの夜遊び教えてあげるよ~」と、客をアフターに誘い出すこと。バンコクの大歓楽街として有名なパッポンのゴーゴーボーイ(ゴーゴーバーの男版)やディスコなどに連れて行った。日本人キャバクラにやってくる客は、ほぼ100%バンコク初心者なのだという。 「タイでは、同伴して、一緒に遊んで、お客さんとの距離を縮めたほうがいいですね。日本では、店外デートしちゃうと、満足して店に来なくなっちゃうんですが、タイを含め、海外だと日本人キャバクラがそこしかないケースが多いので、じゃあ、店に行こうかな、という流れによくなります」 月給は最高で25万円だったとのことで、物価の安いタイでこれだけの金額をもらえたら、かなりリッチな暮らしぶりが想像できる。 次のページ シンガポールは儲かるが、物価が高い 12次のページ Amazon 底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる 関連記事 「お墓に住む」スラム街の人たち 丸山ゴンザレス、村田らむが語るアジアのディープスポットクリスマスにシャワーをのぞかれた… それでも女子に勧めるアジアの旅行先とは?人気急上昇中のベトナムのビーチリゾート ダナンは本当に最高の旅行先なのか?ベトナム、ラオス、カンボジア……多国籍の人が暮らす神奈川県最大の公営「いちょう団地」タイ語学校の学生からステップアップで現地社長に! ゴルフ三昧で優雅に暮らす女性【日本を捨てる女性たち】