サイゾーウーマンカルチャーインタビューアラーキー告発、なぜモデルは弱い立場? カルチャー 「#MeToo」告発 アラーキー告発で「モデルの弱い立場」浮き彫りに――業界のセクハラ横行が問題視されにくい理由 2018/04/11 17:00 インタビュー モデルは“被写体”という扱い 「“写真集”は、モデルに何らかの権利が発生するものではなく、あくまでカメラマン、出版社に権利(著作権)があります。モデルは“被写体”という扱いなんです。野良ネコの写真、航空機の写真、自然の風景写真、撮影に同意した一般人が写った街角の写真……いずれもカメラマンが、構図、光源、色彩などを調整して1つの芸術作品である“写真”を創作するものゆえに、『モデルがどうこう言う筋合いではない』というふうになるのではないでしょうか」 「事前の相談もなく『KaoRi Sex Diary』というタイトルをつけられた」という事態も、こうした業界内の風潮にゆえに起こってしまったと推察される。 またKaoRi氏は、「たくさんの人がいる前でわざと過激なポーズをとらせて、自分の手柄にするような言動をされたり、撮影と聞いてスタジオに行くと、自分のプロモーションのための取材撮影で、勝手に部外者を入れてヌード撮影を強いられたことも何度もありました」と撮影の強要があったことを明かしている。 この点に関して、山岸氏は「“撮ってほしくない”にもかかわらず、強要すれば強要罪(刑法223条)が、また性的な意図があれば強制わいせつ罪(刑法176条)が成立するかもしれません」と述べるが、一方で、KaoRi氏が実際に荒木氏を訴えたとしても「“やらざるを得ない状況に追い込まれました”レベルでは、最終的には自身の意思に基づいた行動となりますので、強制・強要には当たらない」(山岸氏、以下同)と判断されてしまうようだ。 「刑事告訴しようにも、おそらく捜査機関は、『強制されたことにはならない』として受け取らない(事実上の拒否)でしょうし、民事事件として損害賠償などを請求しても、恐らく通らないでしょう」というだけに、法的な観点からも、KaoRi氏がいかに弱い立場に置かれていたかが浮き彫りになってくる。 次のページ 芸能界でセクハラは横行している 前のページ123次のページ Amazon ブラック企業・セクハラ・パワハラ対策 (労働法実務解説10) 関連記事 はあちゅうの“セクハラおじさん告発”に見る、「結局は自分にしか興味がない」人物像加藤綾子アナの“Eカップイジり”に「テレビ界は異常」の声――「セクハラ炎上」多発のフジ元乃木坂46・橋本奈々未、「引退原因」に黒いウワサ……芸能プロ役員からの「セクハラ被害」!?介護現場でセクハラが多い理由 見て見ぬ振りをされた高齢者の性ジャニーズ「ホモセクハラ告発」の変遷、『紅白』とSMAPの力関係……驚愕のマスコミ制御術