「美容医療相談室」の神谷和宏さんインタビュー

“寝たきり状態”で、ふくらはぎを細く!? 韓国で流行中の「美脚整形術」の恐ろしさ

2018/04/09 15:00

nicr1 春の訪れを感じる今日このごろ、軽やかなファッションを楽しめる季節になったが、どうにも気になるのが自分の体形。K-POPアイドルのような美脚だったらいいのに……と考えてしまう季節でもある。そんな乙女心を知ってか知らずか、ふくらはぎを細くする“ふくらはぎ退縮法(NICR)”という美容整形手術があるのを、ご存じだろうか?

■ラジオ波で筋肉の神経を遮断

「ふくらはぎ退縮法の正式名称は『Non Incisional Calf Reduction(切らないふくらはぎ縮小法)』。2006年に美容整形大国である韓国の医師が考案し、アメリカ形成外科学会で論文発表した、比較的新しいふくらはぎ痩身手術です」

 そう話すのは、美容医療に関連する消費者の相談を受けつけるサービス「美容医療相談室」の神谷和宏さん。日本国内では頭文字をとって「NICR」と呼ばれているそう。いったいどのような施術法なのだろうか?

「ラジオ波といわれる電波を利用し、ふくらはぎを細くする痩身手術です。専用機器から放出されたラジオ波によって、ふくらはぎの筋肉の神経伝達を遮断します。神経伝達を遮断され使われなくなった筋肉は徐々に衰えていき、萎縮していく(細くなる)というのが、この施術法の基本的なメカニズムです」

 イメージとしては「事故や病気で寝たきりの状態が続くと、筋肉が衰え、細くなっていくのと同じ」とのこと。この「NICR」は国の認可が必要な手術ではなく、専用の医療機器を医師が購入すれば、すぐに施術を始めることができるという。

「NICRは、これまでふくらはぎの痩身で行われてきた『脂肪吸引』や『ボトックス注射』、『切開式神経遮断術式』に比べると、身体的な負担が少ないことや、術後の持続期間の長さなどから、優れた方法だといわれています。しかし、副作用のリスクや危険性を指摘する医師もいるので、現在のところ、主流のふくらはぎ痩身術とはいえません」

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