サイゾーウーマンカルチャーインタビュー家事のやりすぎが“国を滅ぼす”? カルチャー 『「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす』著者・佐光紀子氏インタビュー 家事のやりすぎが“国を滅ぼす”? 完璧主義な日本女性の“手抜き”が重要なワケ 2018/04/07 16:00 インタビュー 『「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす』著者・佐光紀子氏 育児に積極的な夫「イクメン」、家事に協力的な夫「カジメン」という言葉が生まれて久しい。しかし、厚生労働省によると、2016年度の男性育児休業(育休)取得率は過去最高とはいえ、たった3.16%。女性の育休取得率81.8%とは圧倒的な差が開いている。さらに世界的に見ても、日本の家事分担率は低く、女性に大きな負担がかかっているのが現状だ。日本の家事分担の実態について、『「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす』(光文社新書)の著者であり家事研究家の佐光紀子氏に、詳しく話を聞いた。 ■完璧な家事をしようとする日本の女性 諸外国の女性と比べて、日本女性が家事をしすぎているのは事実であり、実際のデータにも如実に表れている。たとえば、16年のOECD(経済協力開発機構)の統計によると、男性が家事を分担する割合は、OECD加盟国平均で31%。これでも少ないといわれているが、日本に至っては半分以下の15%にまで落ちる。なぜ日本人男性の家事分担率は低いのだろうか? その理由のひとつに、女性自身が家事に求めるレベルが高すぎることが背景にあると、佐光氏は指摘する。 「夫に家事を頼む妻側が、『自分のやり方が正しい』『ちゃんと正しい家事でなければ』と思っているケースは多いのです。たとえば、服のたたみ方ひとつとってみても、妻側に『正しい』たたみ方がある。夫が『ちゃんと正しく』できないと、ダメだしされたりするわけです。そうなると、家事そのものの難易度が上がってしまうので次第に苦痛になり、なかなか家事分担が進まなくなってしまうのです」 12年、ダスキンが行った「主婦のお掃除実態調査」でも、日本の主婦のほぼ半数(48.4%)が「トイレ掃除は毎日すべき」と回答するも、夫側の答えは2割弱という結果だった。夫がよしとするレベルでは、妻が到底満足しないことは、想像に難くない。この意識のギャップが、家事分担率の低さに表れているといえる。 次のページ 「仕事と家事の両立が大変」というイメージが、少子化に拍車をかける 12次のページ Amazon 「家事のしすぎ」が日本を滅ぼす (光文社新書) 関連記事 『逃げ恥』効果で求職者も急増! 「家事代行サービス」成長の背景『べっぴんさん』すみれ、過労で倒れる! 視聴者の議論呼んだ「家事は女の仕事」問題「男を甘やかす」と「家事も完璧」女はセット、安彦&田房の「甘やかされ男」問題大江麻理子アナ“家事してない発言”に宿った、彼女がとんでもないタマであるゆえん家事に奮闘する辻仁成の好感度急上昇! 坂口憲二、第一子誕生で女遊びはやっと封印!?