サイゾーウーマンコラムW不倫15年「彼の最期に立ち会ったのは私」 コラム 長期不倫ルポ「私たちってヘンですか?」 W不倫15年、彼が脳梗塞で帰らぬ人に――「彼の最期に立ち会ったのは私」と語る女の胸中 2018/03/28 21:00 インタビュー長期不倫ルポ 脳梗塞に倒れた彼と連絡が取れない 2人が付き合って15年がたったとき、ミヤさんは彼から腕時計をプレゼントされた。 「こういうプレゼントは初めてでした。お互いに持ち物をプレゼントするのは気が引けるから、いつも誕生日前後に一緒に食事をする程度だった。でも彼は、『僕はあなたに会えて人生が豊かになった』と言ってくれた。あと7~8年たてば、私も子どもへの責任は果たしたことになる。そのときの状況にもよるけど、一緒になれるよう頑張ろうと約束しました」 それから4年近くたった昨年春、リョウイチさんと突然、連絡が取れなくなった。毎日交わしていたメッセージも来ない。どうしたんだろう、具合が悪くて病院に運ばれたのか? 自分がメッセージを打ったら彼に迷惑がかかるだろうか? 前の職場に尋ねてみようかとも思ったが、怪しまれると思って自重した。 「あのときは生きた心地がしませんでした。2日に1回くらい、あたりさわりのないメッセージを送っていましたが、もしかしたらこの世にはいないんじゃないかとか、とにかく胸騒ぎがして」 10日ほどたった頃、ようやく彼からメッセージが来た。自宅で倒れて病院に運ばれたのだという 「もうダメかと思ったら蘇ったよ。ミヤに会いたいから。しばらくリハビリしなくてはいけないけどミヤに会うために頑張る、と書いてありました。こんなに感情をつづったメッセージも初めてでした。奥さんに見られたらまずいけど、携帯は誰にも見せないから大丈夫とも書いてあって……」 軽い脳梗塞だったらしい。リョウイチさんはその後、必死でリハビリに取り組んだようだ。1カ月半後に退院、そして2人は会った。 「彼がホテルを予約してくれて。『できるかどうかわからない』と言っていたけど、無事に1つになれました。私はもう泣きっぱなし。その日は夜勤だと言ってあったので、ルームサービスを取って2人で朝まで過ごしました。本当に楽しかった。彼は『今回、いろいろ考えたんだよ。オレが死んだら、学生時代からの親友がミヤに連絡してくれることになった』とつぶやいたんです。縁起でもないことを、と怒ったのですが……」 久しぶりに彼に会って、ようやく身も心も落ち着いたミヤさんだが、それから数週間でまた彼と連絡が取れなくなった。 「イヤな予感がしました。再度、彼が倒れたんじゃないか、と。毎日が怖かった」 そのまま1カ月という時間が流れた。 次のページ 彼の奥さんではなく、私が最期に立ち会った 前のページ1234次のページ Amazon アラフォーの傷跡 女40歳の迷い道 (鹿砦社新書) 関連記事 不倫20年で「妻バレ」して破局……出産・結婚もあきらめた女が苦悩する「私の存在意義」「産まないという選択肢はなかった」W不倫12年、“彼”との子どもを育てる女の決意「40歳を迎えてラクになった」19歳から10年不倫を繰り返した女の、結婚・出産願望「出産リミットが見えて焦りが」長期不倫8年目、結婚と出産願望で揺れる38歳の岐路「気づいたら12年たっていた」増加する“長期不倫”の背景と事情【長期不倫ルポ】