恋愛コンサルタント・カサブランカ氏インタビュー

結婚しても9割は離婚!? 現地事情通が語る、過酷な「ハワイ婚活」の実態

2018/03/17 19:00

日本人女性の勘違い? 実は付き合っていなかった……

 ハワイ婚活がオススメできない点は、ほかにもある。そもそもハワイ在住男性は、日本人女性を「セックスフレンド」ぐらいにしか思っていないという。

「日本国内の日本人女性は、英語圏の外国人というだけでちやほやしますし、簡単に肉体関係を持つ傾向があります。実際、私の男友達でも、日本に住み始めて以来、たくさんの日本人女性とカラダの関係を持って『日本はハリウッドのような楽園』と言っていました。日本人が多いハワイでも状況は同じ。しかも、ハワイ婚活している日本人女性はすぐに帰国してくれるので、セックスフレンドとしてはちょうどいいと思っていますよ」

 「セックスに誘えばNOと言わない」というのが、ハワイ在住男性の日本人女性に対するイメージだという。また、ハワイを含む欧米の文化的な違いも、日本人女性との行き違いを加速させている。

「日本人女性は親密になった男性に対していちずな方がほとんどですが、ハワイ在住男性は肉体関係を持っている女性が複数いることがよくあります。日本人の感覚では『浮気だ!』と思ってしまいそうな状況ですが、欧米では恋愛初期段階において“デーティング”という『お試し期間』があるのが一般的。日本語にすると、友達以上恋人未満のような関係で、この期間中は複数の異性と交際するのも問題なく、カラダの関係があることも多いのです。特にハワイは南国特有の気候のせいもあり、アメリカ本土や欧米よりも性に対して開放的です」

 このデーティング期間に何度もデートを重ね、男性側がコミットメント(日本でいう告白に近い行動)を行うと、正式なパートナーとして認められたことになる。この文化を「日本人女性は理解していない」とカサブランカ氏は嘆く。


「コミットメントされていないのに自分は彼女だと思い込み、2年、3年とズルズル関係を続けていく。それで『何年も付き合ってるのにプロポーズしてくれない』『今後のことを全く話してくれない』などと悩むんですけど、男性側は彼女のことを結婚相手と認識していなかったりするんです」

 付き合っていると勘違いして何度もハワイに渡航するが、日本人女性が結婚を迫ると別れて終わり……というケースが多発しているのだ。

■離婚原因で最も多いのは夜の営みに対する考え方の違い?

 ただ、少なからず結婚までこぎ着ける女性がいるのも事実。

「結婚しても、文化の違いや言葉の壁があるので苦労が多い。特に日本人妻とアメリカ人夫の夫婦の場合、必ずと言っていいほど問題になるのが夜の営みです。アメリカ人男性にとってセックスの重要度は、日本人男性とは比べものになりません。私はハワイ婚活をしている女性に『セックスは好きですか?』と必ず聞くようにしています。好きじゃないと、まず結婚生活は続けられません」


 カサブランカ氏によると、アメリカ人男性と日本人女性の夫婦は5年以内に6割、10年以内に9割の人が離婚するという。子どもがいる場合は、どちらかの親による一方的な連れ去りから守る「ハーグ条約」があるため、女性は子どもを連れて簡単に日本に帰国できなくなるなど、トラブルはさらに深刻化する。経済的な理由で、離婚後もハワイで生活せざるを得ないパターンが多いという。

「ハワイに日本人女性の仕事は少なく、観光業か飲食店ぐらいしかありません。しかも、ものすごく給料が安い。多くのシングルマザーは『日本の初任給より安い……』と嘆いていますよ。生活するだけで手いっぱいなため、貯金もないですし、帰国後すぐに仕事が見つかるかもわかりませんから。日本で暮らすシングルマザーよりも厳しい現実が待っている可能性もあります」

 過酷な婚活に成功し、憧れのハワイ生活を手に入れたとしても、結婚生活を維持するのも難しい……。日本で地道に婚活して、ハワイには新婚旅行で行く、くらいに考えておいたほうが幸せなのかもしれない。
(ほこのきかつや/清談社)

最終更新:2018/03/17 19:00
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