サイゾーウーマンコラム10年不倫を二度した女の結婚願望 コラム 長期不倫ルポ「私たちってヘンですか?」 「40歳を迎えてラクになった」19歳から10年不倫を繰り返した女の、結婚・出産願望 2018/03/07 21:00 インタビュー長期不倫ルポ 必死で婚活して気づいた もうじき30歳。そろそろ不倫から卒業しようと決意し、ハルカさんは関係を解消した。別れ際、彼が目を真っ赤に潤ませているのを見て、本当にいい恋をしたのだと彼女は深い満足を覚えたそうだ。 その後は必死で婚活した。結婚相談所に登録すると同時に、友人知人に「結婚したいから紹介して」と宣言。30歳のうちに結婚したいという思いだけが大きくなっていく。 「あんなに好きだった彼と別れたのだから結婚しないと意味がない、と思い込みました。猪突猛進というのでしょうか、こうと思うと一気にそちらに進んでいくんですね、私って。そのときはやみくもに、とにかく結婚しなければいけない、結婚するんだと決めていました」 結婚相談所でも週に一度の割合で男性に会った。今思うと、デートというよりは“品定め”だったと彼女は笑う。こちらが品定めをしているということは、男性にもそうされているのだ。だが当時は気づかなかった。 「年収は、結婚後の住まいは、親はどこでどうしているのか。それがいつも聞く3大要素でした。年収は高い方がいいし、すでに持ち家があればなおいい。そして、親と同居なんて論外、親が息子に執着していない方が暮らしやすい。つまりは全部、自分にとっていい条件であるかどうかだけ。愛と情を育める相手かどうかなんて、考えもしなかった。それまで10年、好きな人と大事な恋を温めてきたのに。恋愛と結婚は私にとって別物だったのかもしれません。恋人という名の人がいないまま、30歳の誕生日を迎えました。虚しかった」 30歳のうちに結婚して33歳までに子どもを産む。彼と別れたとき、そう決めたはずだった。だが、結婚には「相手の気持ち」もあると、彼女は考えていなかったらしい。自分が結婚すると決めさえすれば、相手はきっといるはずだと信じていたのだ。 「結婚相談所の相談員さんに、『あなたは条件ばかり気にしているようだけど、相手も女性に求めるものがあるんですよ』とやんわり言われてハッとしたんです。考えてみたら、たぶん私は、一般男性が妻に求めるものを何も持っていないんじゃないか、と。料理がうまいわけでもないし、掃除片づけ大嫌い、仕事は好きだけど専業主夫希望の男性を養えるほどは稼げない。落ち込みました。自分で自分が信じられなくなった。今は笑い話ですが」 そして、中学時代からの親友に言われた一言にさらにめげたという。親友はこう言ったのだ。「不倫しているときのハルカの方が魅力的だった。結婚結婚って、まなじりを決して騒いでいるハルカはかっこ悪い。なんだかいつも不機嫌だし余裕ないし」と。 「不倫をしているとき、その親友だけには概要を話していたんです。彼女は深く聞かないし、決して私を非難もしなかった。でも、さすがに結婚結婚って騒いでいる私は、本当にかっこ悪かったんでしょうね。『そもそも本当に結婚したいの? 彼と別れたから、結婚という成果を得ないと意味がないって思ってるんじゃないの?』とも言われた。さすが親友ですね。痛いところを突かれました」 考えるまでもなく、彼女はわかっていた。純粋に「結婚して家庭を持ちたい」わけではないことを。彼と別れたからには、人生の落としどころが結婚しかなかったのだ。おそらく、彼に“幸せな自分”を見せつけたい気持ちもどこかにあっただろう。 次のページ 再度、既婚者と付き合うことに 前のページ1234次のページ Amazon 復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─ 関連記事 「出産リミットが見えて焦りが」長期不倫8年目、結婚と出産願望で揺れる38歳の岐路「気づいたら12年たっていた」増加する“長期不倫”の背景と事情【長期不倫ルポ】「私は不倫が大好き。なぜって簡単で楽しいから」結婚式で、旦那の友人と不倫した女の告白「22歳から15年間愛人だった」不倫を続けた女が、別れを決意した瞬間夫と愛人を、このまま許すのか 裏切られたショックで体調不良のわたしが駆け込んだのは……