カルチャー
「日本行方不明者捜索・地域安全支援協会」理事長・田原弘氏インタビュー【後編】

行方不明者の捜索番組にヤラセ疑惑、悪徳探偵――“失踪者”と家族を取り巻くキケンな状況

2018/02/22 18:00
Photo by Tagosaku from Flickr

 前編では、「特定非営利活動法人 日本行方不明者捜索・地域安全支援協会(MPS)」の理事長・田原弘氏に、日本の行方不明者の現況や最近SNSで増えている「行方不明者捜索願」投稿に関して意見を伺った。後編では、実際にMPSが携わったケースを紹介しながら、一筋縄ではいかない行方不明捜索の現場に迫る。

(前編はこちら)

■行方不明者のテレビ番組に“ヤラセ”疑惑も

――昔から、行方不明者の情報を募るテレビ番組があります。先日、『緊急!公開大捜索’18春~今夜あなたが解決する!記憶喪失・行方不明スペシャル~』(TBS系)に出演した記憶喪失の男性が、ネット上で「29年前、親が目を離した40秒間のあいだに忽然と姿を消した松岡伸矢くん(当時4歳)ではないか」と大きな話題になり、DNA鑑定を行うということになるなど、影響力の高さを感じました。

田原弘氏(以下、田原) テレビの影響力は大きく、私も何度か公開捜索に関してアドバイスをしたことがあります。ただ、ヤラセのようなケースもあるので、慎重になった方がいい。以前、MPSへ依頼しているご家族がテレビ出演し、霊能力者に行方不明者の居場所を透視してもらったことがあるのですが、鑑定直後に指定された場所へ急行したはずなのに、すでに何台ものカメラがセッティングされていて違和感を覚えたと言っていましたよ。

――テレビでは、探偵会社に協力をあおぐ様子も目にするのですが、個人で依頼するのはどうでしょうか?

田原 それも1つの手ですね。ただ、探偵の中には、高額な料金を請求したうえ捜索をしない業者もいるので、よく吟味する必要があります。以前、探偵会社を利用したという依頼者の方で、300万円近い料金を支払ったにもかかわらず、調査報告書には数十件のパチンコ屋の写真が貼られていただけというケースがありました。また、実際には捜索していないのに、「捜しきれなかったので」と料金の3分の1ほどを依頼者に返して、良心的な業者を装う探偵会社もあります。はじめから料金の3分の2をせしめるつもりの手口です。MPSでは、依頼者の方に、信頼できる探偵会社をご紹介することもしています。

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