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“行ってはいけない”眉唾パワースポット3選――金儲け主義、立派すぎる神社に注意?

2018/01/21 19:00

金儲け主義のきな臭い神社 危険度★★★★

<危険なパワースポット2:金儲け主義のきな臭い神社 危険度★★★★>

 テレビや雑誌で何度も紹介されるようなパワースポット神社の中にも、首をかしげてしまうようなものもあるようだ。

 人形供養の神社として有名で、バラエティ番組にもよく登場する神社が、供養するために預けられた人形を、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのアトラクションに貸し出した事件は記憶に新しい。この神社は、古くなった人形を有料で預かり、お焚き上げをして供養するという触れ込みだが、そうやって預かった人形を「生き人形の呪い」というお化け屋敷に有料レンタルしたのだ。

 事前に了解を取れば、お化け屋敷へのレンタルを許可する奉納者もいるかもしれない。しかし供養の料金を受け取ったうえ、奉納者の了解も得ず、しかも「呪いの人形」として貸し出していたというのだから、不信感が募るのも当然だろう。奉納した人形が、呪い人形として使われているのを発見した崇敬者が告発したことで明らかになったが、もし誰も気づかなければ、供養料もレンタル料も独り占めし、何食わぬ顔をしていたに違いない。

 同じように、平安時代の人気陰陽師を祀る神社も、一部では、金儲け主義の神社として有名だ。この神社では、境内を出てすぐにある土産物屋と反目していることでも知られているため、他者が良い思いをするのをよしとしない体質もあるのかもしれない。


 「祠の新築に際して、瓦の寄進を募っていたんですが、寄進料は1枚につき1万円でした。通常、瓦1枚なら1,000~5,000円程度が相場ですから、法外な値段だと思いましたよ。それでも、『あなたの名前が半永久的に、あの有名陰陽師と並んで残される』の謳い文句に惹かれて、次々と寄進者が現れたことに驚きです」と、神社の経営事情をよく知るCさんは呆れた顔で教えてくれた。 

 もちろんそれでも祀られている神様に罪はない。だから、霊験がないわけではないだろうが、純粋な気持ちで参拝するのは、なんとなくためらわれてしまわないだろうか。

<危険なパワースポット3:神社と敷地は立派だが…… 危険度★★★>

 日本一初詣参拝客の多い神社といえば、明治神宮だ。しかし、その歴史や祀られている神様を意識している人は、案外少ないのではないだろうか。明治神宮の祭神は明治天皇。つい100年ほど前まで存命だった天皇が神様として祀られているのだ。

日本の神道は、人間は神の一部をもらって生まれてくるので、死ねばみな全て神に戻るという考え方だ。しかも、古来天皇は「現人神(あらひとがみ)」、つまり人間の姿をした神であると信じられていたのだから何も問題はない。しかし、この神社が建立された背景を見ると、少々きな臭いのだ。


 もちろん、国民から人気の高かった明治天皇を神として崇拝したいという要望もあったろう。しかしそれだけではない。明治以降の日本は、日清戦争や日露戦争に勝利し、第一次世界大戦でも戦勝国に列するというように、軍事国家として頭角を現していく。そして第二次世界大戦に突入しようとするとき、「日本は神の国だから、ヨーロッパの国々やアメリカにも負けるはずがない」との世論を盛り上げる必要があった。そのため、日清戦争や日露戦争を勝利に導いた明治天皇を祀る立派な神社を建立し、「神の国日本」を演出した面もあるという。

 似たような事情で、明治時代から昭和初期にかけて建立された神社は、いずれも立派で、敷地も広い。そのため、何も知らない参拝客が「なんて神聖な場所だろう」と感心してしまうのも当然だろう。しかし、その建立の動機の1つに「戦争」があったことも、頭の片隅に入れておきたい。

 明治神宮以外には、橿原神宮や吉野神宮なども、この時期に建立されている。特に橿原神宮建立に際しては、1000年以上の歴史を持つ神社が、橿原神宮を見下ろす位置にあって不敬だからと無理やり移築させるなど、無理なこともしているという。当該神社の宮司は、「移築の際、何人もの人が亡くなった。神の祟りだと思っている」と憤っていた。

 このように、その内実を知ると、素直に「パワースポット」とは思えない神社もある。神域であることに違いはなく、神職が代替わりすればするほど神社の雰囲気も変わるだろうが、こういった事情もあることは知っておいた方が、己の身を守ることにつながるかもしれない。

最終更新:2018/01/21 19:00
映画「陰陽師」
嵐にあやかる神社よりえげつない