産科病棟でヘロイン売る新米パパ、不法侵入でスナチャの女子……2017年アメリカおバカニュース
9月19日、テキサス州10大最重要指名手配リストに載っていた18歳のクリストファー・リカルド・ゴンザレスが、ロサンゼルス郊外で逮捕された。リトル・クリストというギャング名で呼ばれていたこの少年は、ストリートギャング「ブラッズ」の構成員で、殺人、強盗の容疑をかけられて逃亡中だった。
逃亡中の犯罪者というと、息をひそめて潜伏生活を送っているイメージがある。しかし、このクリストファーはSNS命のミレニアル世代。5,000ドル(約56万円)の賞金がかけられている身で、警察に捕まったら重刑は免れないというのに、なんとインスタグラムのライブ配信で、拳銃や武器を見せながら得意げに生中継し始めたのだ。
彼を追っていたテキサス州ダラスの警察は、当然彼のインスタグラムもマークしており、配信開始後、すぐにロサンゼルス市警に連絡を入れる。GPSもトレースできていたため、覆面捜査官はすぐに彼の居場所を特定した。
レンタル中のシボレーSUV車内で武器自慢していたクリストファーは、捜査官たちの姿に驚きつつも、迷うことなく逃走を開始する。そして、パトカーとのカーチェイスを繰り広げた挙げ句、電信柱に衝突。車から飛び出し、逃走しかけたところを警察犬に飛びかかられ、御用となった。
逮捕現場となった庭のオーナーは、「撃ち合いになるかと冷や冷やしたけど、警察はノン・リーサル・ウェポン(催眠スプレーやスタンガンなどの非致死性兵器)で奴を逮捕した。見事なもんだった」と、深夜2時前に繰り広げられた逮捕劇を興奮した口調で地元メディアに伝えた。
■ウォーター・パークに不法侵入して、スナチャで自慢
サウスカロライナ州最大のウォーター・パーク、マートル・ウェイブス・ウォーター・パークは、流れるプールに滝のプール、アトラクションも満載で、家族で思いっきり楽しめるスポットとして人気を集めている。
今夏、真夜中に、このマートル・ウェイブスのフェンスを越えて不法侵入した18歳の少女2人が逮捕された。2人は、7月1日午前4時頃壁をよじ登って不法侵入し、スナップチャットにはしゃぎまくる動画を投稿。「これで、全てのウォータースライドを滑り終えたね!」などと騒ぎ、鍵のかかっていないアイスクーラーから、8ドル(約900円)相当のイタリアン・アイスを取り出して食べる姿も配信していた。
これを見た女性が、「どう見ても不法侵入したとしか思えない」と、3日になって警察に通報。警察はスナチャのユーザー名から犯人を特定、不法侵入と無銭飲食の容疑で、ローガン・ブルック・ラリモアとファレン・マリー・レーンを逮捕した。
2人はその後、第3級侵入窃盗罪で起訴されたが、軽犯罪ということもあり、すぐに釈放。その後ローガンはTwitterで「誰が警察にタレ込んだのか、白状してくれない?」とツイート。世間は、あまりの図太さに白目をむいた。
■犯人も同じなら通報者も同じ 二度目のコンビニ強盗
昨年10月30日、メリーランド州ボルチモアのブロードウェイにあるコンビニに強盗が入った。男は商品を購入するふりをして店員に近づき、「レジの金を出せ」と要求。「銃で撃つ」とも脅され、店員が焦ってオタオタしているうちに、犯人は何も盗らずに店を飛び出していった。
店員はすぐに警察に通報、犯人の顔の特徴などを詳しく伝えたため、、間もなく逮捕につながった。犯人は19歳のエリック・チャップマンという男で、拳銃強盗未遂の容疑で起訴され、禁錮8カ月と2年間の保護観察処分の判決を受けた。
真面目に刑務所生活を過ごし、6月6日に釈放されたエリックは、その20日後、再びコンビニ強盗を試みる。しかも、事もあろうに、前回逮捕時と同じコンビニに押し入ったのだ。エリックは、今回は「レジを開けろ、さもないと撃つぞ」と書いたピンクの紙を店員に渡した。受け取った店員は、エリックの顔を見てあぜんとした。そう、前回の強盗未遂時に居合わせた店員だったのだ。
店員はあきれながらも今回は冷静にパニック・アラーム(防犯装置の一種)を押したため、驚いたエリックは一目散に逃走した。地元メディアの取材に対して警察の捜査担当者は、同じコンビニに押し入るアホさにあきれつつ「前回も今回も『拳銃で撃つ』と脅した手口に、本当にうんざりする」と述べ、不法に銃を所持する犯罪者が多すぎることに対し憤りをあらわにした。