サイゾーウーマンカルチャーインタビュー“女性放送作家”の悲喜こもごも座談会 カルチャー テレビ業界で働く女性放送作家座談会(後編) 妊娠したら仕事がなくなる!? テレビ業界で働く“女性放送作家”の悲喜こもごも座談会 2017/12/24 19:00 テレビインタビュー 嫌いな番組は芸人の「モノマネ番組」? ――ここからはテレビ番組についていくつかお聞きしたいと思います。皆さんはテレビ番組を“作る側”ですが、“見る側”として好きな番組はありますか? B たくさんありますよ~。マツコ・デラックスさんの番組は面白くてついつい見ちゃいますね。あとは『ガイアの夜明け』(テレビ東京系)みたいな、密着取材型は知らない職業のお話が知れて興味深いです。 C わかります! 『ガイアの夜明け』『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK総合)『情熱大陸』(TBS系)……あとは『和風総本家』(テレビ東京系)だとか『SWITCHインタビュー 達人達』(NHK Eテレ)だとか、プロのお仕事が見られる番組、私も大好きです。「プロでもこんなに努力してるんだから、私はもっと頑張らなきゃ」って意識を高くもてます。その時だけ……(笑)。 A 私もいっぱいあって言い切れない! 自分の携わった番組はもちろんですけど、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)や『さんま御殿』(日本テレビ系)のようなトーク番組は、芸人さんの話術がすごくて感心しちゃいますね。『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)によくある壮大なドッキリ企画もニヤニヤしながら見てしまいます。 ――世間的に人気な番組は、放送作家さん側にも人気なんですね。では、逆に嫌いな番組はありますか? C 個人的に、「芸能人のうわさ話」で盛り上がるワイドショーはあまり見ないです。誰が不倫したって誰が問題起こしたって、知り合いじゃないので興味がなくて……。あとは後付けされた笑い声や感嘆の声がたくさん入ってるお笑い番組も、ちょっと冷めちゃいますね。 B 今はもう当たり前ですもんね、笑い声の付け足し。 C 適度なら必要なものかもしれないですけど、ちょっとした情報でも「ええ~~!?」とか「へぇ~~!!」とかかぶされていて、あまりに多いのでそっちが気になってきちゃうんです。“薄っぺらい感じ”がするのかもしれません。 A そういうのって本当にウソくさいですよね。ドッキリ系にもよくありがちですけど、「絶対そんな反応しないでしょ」ってくらい大袈裟だったり露骨だったり。その時点で急に見るモチベーションがなくなります。 B 私は、そうですね……。ものまねグランプリみたいなやつ、嫌いです。ものまね芸人じゃない芸人さんが格好だけものまねして、コントはそのまま普段のもので。本来の土俵じゃないところに無理やり引っ張り出されている感じが、半端に見えるんですよね。きっと彼らも望んでやってるわけじゃないんだろうなって思っちゃいます。もともとモノマネ番組が大好きで学生時代に観覧に行ったくらいなんですが、最近は、実力派の方をもっと見たいのに、旬の芸人さんで引っ張る演出も多くて……。 C 無理してる感じとか、痛々しい感じが伝わっちゃったら、もうだめですよね。 ――当たり前かもしれませんが、皆さんたくさんテレビ番組を見られるんですね。 B う~ん。それが、今はそうでもないかも。できるだけ見るようにはしていますけど、正直なかなか時間がとれないですね。 A ですよね。私も最近はあまり見てないです。中には「全てのテレビ番組を倍速で見て網羅してる」っていう、すごい作家さんもいるみたいだけど……。 B いるいる! 昔まさに倍速で見てる先輩がいて、「俺はこんなにも見てるんだ!」ってドヤ顔されてたっけ。ファイリングとかもしていてすごかったです。ただ、その先輩は今、どこにいるのか……それ以来、一度も見かけていません。 C 私の知っている先輩作家さんも、まさにそんな感じで、「過去のも含めて、とにかくテレビ番組をいっぱい見ろ!」って口を酸っぱくして言っていましたね。でも、ほかの作家さんにその話をしたら「つまらない番組ばっかりだから見なくていいよ! 今はネットで調べたら番組内容なんてすぐわかるんだし。自分が面白いと思えるものだけ見れば十分だよ」なんて真逆のことを言われて……どちらが正しいのかわからず、混乱しました(笑)。 A それ、ちなみにどちらの作家さんの方が売れてるか聞いてもいいですか? C とんでもない差で、後者の作家さんです! B (笑)。放送作家としてどっちが正しいっていうのはなくて、自分に合っている方でいいんだと思います。 次のページ 毎日刺激的だからこそ、プライベートをおろそかにすると妊娠出産が…… 前のページ123次のページ Amazon 部長、その恋愛はセクハラです! (集英社新書) 関連記事 「コスメ好きの客は独特」「新人BAは化粧が変」ーー現役BAの本音座談会鼻の汚毛穴が気になる女/4年顔を洗わない女/角栓抜きをやめない女―「毛穴と女」座談会「全部自己満!」ガングロギャル×「認められたい」女子大生――異色の“自意識”座談会ガングロギャル×女子大生が語る、「モテ」と「偏見」と「将来」――“同世代女子”座談会"神の声"が休刊を進める!? 女性編集者が語る、出版社事情