サイゾーウーマンカルチャーインタビューテレビ業界のあり得ないセクハラ告発 カルチャー テレビ業界で働く女性放送作家座談会(前編) テレビ業界の異常なセクハラ、年収1000万円作家のウラ側……「女性放送作家」座談会 2017/12/23 19:00 テレビインタビュー いわゆる“枕営業”、女性作家はどうなの? ――業界といえばP(プロデューサー)とアイドルなんかの枕話はよくウワサされますが、女性作家さんたちにも、そういうウワサはあるんでしょうか? B 私の知り合いが実際に誘われたって話は聞きました。とある番組に携わっていた子なんですが、「視聴率が良かったから」とPから10万円余計に振り込まれていて、おかしいな……と思いながらも打ち上げに行ったら、なぜかPしかいなかったらしくて。2人でご飯の後、案の定ラブホテルに無理やり連れてかれそうになったって言っていました。通りがかった人に助けられて無事だったらしいですが、怖いですよね。 C アイドルやタレントならそういう話ありそうですけど、制作側でもあるんですね……。恐ろしい……。 ――逆に、それを逆手にとって女を武器にしている女性作家さんはいないんでしょうか? A いるのかもしれないけど、わからないなあ。 B いたとしても、正直それだけじゃ長くは続かないよね。女を武器にして番組に入れてもらっても、何もできないんじゃ次は呼ばれないだろうし、結局、実力がないと残っていけない世界な気がします。 A そうやって思われていたことはあったかも。企画会議中、私にだけすごく態度が悪い男性作家がいて、「なんで私にだけそんな態度なの?」って、こっちも嫌いだったんですけど、酒の席で話す機会ができたときに思い切って聞いてみたんです。そうしたら「女っていうだけで急に番組に呼ばれたりするし、どうせ業界の女は誰か偉いやつらと寝てるんだろって思ってた」って言われたんですよ。 C 「ハァ? 何言ってるの?」って感じですね! A そうそう、まさにそう言いました。その男性とは今でこそ仲良しになったけど、「女性ってだけで、そんなふうに思われることもあるんだな」って勉強になりました。 ――最初から偏見の目で見られると、ちゃんとしている部分は見てもらえないことが多いですよね。 B ですね。私は20代の頃、演出の男性にとても好かれてしまったことがあって。その方の企画に再度呼んでもらえたとき、女スタッフから「やっぱりいるんだ。お気に入りは楽でいいよね~」と嫌味を言われましたよ。正直、その頃は必死で頑張ってネタをたくさん通していたので、次も呼ばれたのはその成果だと思うのですが、傍から見たら“お気に入りの女だから”って感じだったんでしょうね。 C 少し見ていたら、まじめにやってることくらいわかるはずなのに、そもそも“女だから”ってだけで舐められている感じがたまらなく嫌ですね。 ――一方で、女性放送作家だからこその仕事もあるんですよね? A それももちろんあります。「女性目線」が欲しい、というところで呼んでもらったりしますね。「女性目線」と言われると、ものすごくハードルが上がりますが! どっぷりテレビの業界に染まり、下ネタも全然OKに染まってるといわれる私が、普通の女性目線を語って良いものかと。でも、求められることはすごくありがたいし、一般的な女性目線を忘れないようには心がけています。 B あとは、企業の取材に行ったときに、こちら側に女性がいた方が打ち解けて話してもらえたりして、意外に重宝されますね。女の子の家で取材だったりするときも、女性スタッフがいた方が女の子も安心してしゃべれるみたいで。こういうのは女性ならではですよね。 ――なるほど。「女性目線」のほかに、よく言われる言葉ってありますか? A うーん。会議が行き詰まった頃に必ず「女性としてはどう?」って振られるの。あれは本当に困る! B ありますね! 行き詰まっている状況を打破してほしいのはわかりますけど、煮詰まってるもんは煮詰まってますから。女性関係なくどうしようもないのに、そんな状況のときだけ振らないでって感じ。 C 私は企画会議もまだまだあまり参加できないので、そういう経験は少ないですが、「合コンセッティングして!」はよく言われます。女性作家というより、まだ若い女としてしか見られてないからかもしれないですね。言ってこられた男性作家さんは、年収が1000万円を超えている方だったので、合コンなんかしなくても女性が寄ってきそうなんですけどね。 次のページ 放送作家の年収は、正直なところ…… 前のページ123次のページ Amazon 放送作家という生き方 (イースト新書Q) 関連記事 超激務も関係ねえ!? 女性TV制作スタッフに学ぶ”働く女子”の生きる道激務・薄給・結婚できない それでも私たちがテレビを離れられないワケ現役BAが暴露! クレーマー、常連太客……華やかな化粧品売り場の過酷な実情マネジャーへの口癖は「死ね」!? パワハラ三昧とウワサの悪名高き女優Xとは?自意識過剰? 「1日2時間シャッターを切る」自撮りをやめられない女たち