【ジャニーズ研究会レポート】

「本当は20歳前にデビューしたかった」ダンスボーカルグループ「ANTIME」にインタビュー! ~結成秘話&メンバーについて~

2017/12/02 14:00
ANTIME
左からAM、Kauan、Fu、U

 今年7月、突如デビューを発表した4人組ダンスボーカルグループ・ANTIME(アンティム)。Kauan(カウアン)、U(ユウ)、AM(アム)、Fu (フウ)というジャニ研読者にとっては見覚えのあるメンバーで構成されたユニットで、8月25日にはデジタル限定のデビューミニアルバム『BORN AGAIN』をリリースしました。すでにオフィシャルファンクラブも開設しており、11月27日には2ndミニアルバム『BELIEVE』の発売も決定。また、12月10日に日本橋三井ホールで初のライブイベントを開催予定という、今ノリに乗ったグループです。

 今回はそんな彼ら4人をジャニーズ研究会編集部が直撃。インタビューはメンバー同士でボケやツッコミを挟みながら、和気あいあいとした雰囲気の中で行われました。

――さっそくですが、グループ結成の経緯をお聞かせください。

Kauan 前の事務所を辞めてから、ボクはフリーで活動していました。「どこの事務所がいいかな」と、いろいろ調べていたんです。そんな中で、女性シンガーソングライターのMACOさんの曲を聴いていたことから、今の事務所と出会いました。芸能事務所というより、ここは音楽事務所って感じなんですよね。でも、アーティストのマネジメントもしているし、YouTubeやSNSを使ったり、インターネットに力を入れているんだな、という印象を抱きました。

――事務所に興味を持った後、どうやって所属に至ったんですか?


Kauan 自分で作詞作曲・総監督、振り付けした曲をDVDに焼いて、事務所に持って行きました。手紙に「どういう活動をしていきたいか」「どうなりたいのか」っていう自分の思いも書いて。

――スゴい行動力ですね。

Kauan 芸能活動をするにあたって、あんまり待ちたくなかったので……。ボクは今21歳ですが、本当は20歳前にデビューしたかったんですよ。やりたいこともいっぱいあるし、ちょっと早めに行こうかなと。アポなしで事務所のピンポンを押したんですが、スタッフさんが出てくれて。「Kauanです。もともと、タレントやってたんですが、今はフリーなので事務所探してます。手紙とDVD持って来ました」と話したら、「ポストに入れといてくれれば大丈夫です」と言われて、そのまま帰ったんです。で、1カ月半後くらいに連絡が来ました。いきなり、事務所の方から「ピンと来た」と、電話があって。あとから聞いたんですが、その時はMACOさんのツアー中だったんですよ。スタッフさんがボクに連絡をくれたのは、たまたま打ち上げが早く終わったタイミングだったとか。でも、最初はその電話を切ってしまったんです。

――えー、せっかく連絡くれたのに?

Kauan ちょうどプライベートでAMと会って、熱い話をしていたんです。AMも「海外で演技やりたい」「英語をもっと学びたい」っていう目標があって。


AM そんな話をしている時に着信があったんで、「電話来てるよ」と教えたら、Kauanは「知らねぇわ」って(笑)。

Kauan その頃ちょうど、運悪くイタズラ電話がいっぱいあったんです。電話に出ても無言っていう謎の着信が続いてたんで、出なかったんですよ。ただ、「実は事務所のピンポンを押したんだ」という報告はしてたから、AMが「その電話じゃね?」と言ってくれたものの、「いやいや、もう2カ月近く前だから~」って、スルーしたんです。

――確かに、それだけ日数が経ってたら「まさか返事が来るとは」って感じですよね。

Kauan ボクは日本とブラジルのハーフなんですが、その時点でブラジルに行く予定だったんです。「南米で活動しようかな」と思い、大物のプロデューサーと仮契約もしてたくらいで。なので、「ここで日本の事務所から返事が来るのかよ……」と思いつつ、折り返しの電話をかけました。その前に1度、電話が入ってたんですが、声が聞こえなくて切ったんです。「は? 誰?」って、キレ気味で対応しちゃいました。

AM 言ってた、言ってた。出だしからケンカ腰(笑)。

――事務所からKauanさんのもとに連絡が来て、このメンバーはどういうきっかけで集まったんですか?

Kauan ボク、本当はソロでやりたかったんですよ。でも、「グループなら……」といろいろ話していくうちに、人柄だったり個性の面でこの3人(AM、U、Fu)のことがすぐに頭に浮かんだんです。もう7~8年の付き合いですからね。まずはAMを誘いました。

――みなさんも次の所属先を探していたんでしょうか?

Kauan ちょうど3人とも、何らかの形で活動していきたいと考えていたようです。さっきも言った通り、AMは「海外に行きたい」と考えていて、Fuも玉置浩二さんみたいに作詞作曲をして自分で弾き語りをするシンガーソングライターとか、「本を書きたい」って思いがあったみたいで。Uもダンスと歌がやりたかったんでしょ?

U うん。ダンスと歌がめちゃめちゃやりたくて、大手の事務所さんとも話をしていて。実はオレ、メンバーの中では最後に声をかけられたんですよ。Kauanから、まだ世に出ていない曲が送られてきて。そもそも、「自分が歌う曲を好きじゃなかったらやっていけない」と考えていたんで、その曲を聴いた時に“パコン”ってハマった感じです。実はそれが、今度の2ndアルバムに入る曲なんですよ。

Kauan ただ、当時のボクは「ブラジルでやる」って気持ちが固まってたんで、一度向こうに戻りました。99%はブラジルに行くと決めていて、最後の1%がこの事務所で。逆にほかのところは自分の頭にはなかったですね。とはいえ、ブラジルでデビューできても、「今度は逆に日本で活動できなくなるんじゃないか」って不安だったんですよ。国籍はブラジルなので。結局、最後に戻って来たいのは日本なんですよ。「日本で一番やりたいから、だったら日本でスタートした方がいいんじゃないか」と思い、こっちに残りました。その時も70%ぐらいだったんですけど。

――事務所からの電話の時に立ち会っていたというAMさんは、どんな思いで一緒にやっていくと決断したんですか?

AM ボクは今も大学に通っていますが、自分の将来についていろいろ考えていたんです。課外活動としてサークルに入って遊ぶよりも、「なにか面白いことをやりたい」と。ハリウッドに行くのが夢なので、それに繋がる何かができないか、と思っていました。最初、Kauanの話を聞いた時は、まったくやる気がなかったんです。でも、メンバーや事務所の方の話を聞いて、実際にコンサートを見たりするうちに、「これだったらいけるかもな」というイメージが掴めてきて。インターンシップみたいな感じで事務所のことを知っていきましたね。そこからの流れは早くて、「あれ? もう2ndアルバムか」って(笑)。

Fu ボクがKauanから話を聞いた時は高校生で、ちょうど勉強に追われている時期でした。「英語を勉強したい。留学したい」って衝動に駆られていたんで、誘われた時は正直……。“勉強したい欲”が強かったので、せめぎ合っててスゴくもどかしかったです。で、親に相談したら、最初は反対されたんですよ。“今できること、将来なりたいものは何か……”っていうふうに考えた時に、今は勉強も芸能活動もしたいから、どっちも頑張ろうと決めました。

――今は大学生活とグループの活動を両立させているんですね。

Fu 欲張って、どっちもやっちゃってます(笑)。グループに誘われた時は不安もあったんですけど、3人のことは昔から知ってますから。信頼しているし、ただ仲が良いだけじゃなくて安心感もあるので、「身を委ねよう」と。それから曲を聴いて、「歌いたい」と思ったのと、最終的に親から「やりたいことをやりなさい」と背中を押してもらったのが決断の理由ですね。

AM で、最後にウチの“ドン”が加わって……。

――Uさんは“ドン”なんですか(笑)?

U いやいや、ドン小西ではないんですけど!……え~っと、オレもいろいろ大変だったんスよ。さっきも話が出たように、オレはKauanから最後に声をかけてもらって。事務所のスタッフさんも入ってるLINEのグループに加わったんです。「お願いします。これこれこうで~」とかあいさつしたところ、スタッフさんから「お前、この事務所に入るんだったら莫大な金額がかかるからな」とメッセージが来て……。

Kauan LINEのグループって、後から参加した場合は前のトークが見れないじゃないですか。UがLINEグループに加わった時点で、ボクらは事務所の方ともくだけた会話をしていたんです。

U でもオレは、前のやり取りを見てないから、「おしまいな事務所だ。絶対に行っちゃいけない。ヤバイとこだ」と衝撃を受けました。そういうトラブルって、芸能界だと聞く話じゃないですか。とりあえず、AMにすぐ連絡しました。

AM オレとUも、プライベートで付き合う仲で。そしたら、「この事務所ヤバイよ。お金とかやばいよ!」と言われました。

――Uさんは事務所の方の冗談を真に受けちゃったんですね(笑)。

AM それで、普通に「いやいや、スタッフさんが嘘ついたんだよ」って言うのもつまらないから、ついついノリで「オレも半分立て替えたけど、後から半分……」とか話しました。

U しかも、ありえない話じゃないんですよ。AMは金持ちだから。貴族なんで(笑)。その後にKauanに電話したら、「『とりあえず5,000円だけ渡します』って言え」と、妙にリアルなことを切り出して。

Kauan 「オレは5,000円しか渡してないから。分割もできるから」と、悪ノリしました(笑)。

U まぁ、結局そんなことがあった後にちゃんと事務所のことを理解して、グループに入ったんですけどね。まず、集まったメンバーを見て「ここならやっていける」と思いました。それと、スタッフさんも自分の親と話をしてくれて、時代を創っていける事務所だと確信したんです。描いていることがトップクラスなんじゃないかな。ここにいたら、時間がかかったとしても日本を変えていける。メンバーの個性も輝いてるし、“集まるべくして集まった4人”だとオレは本当に思ってます。

Kauan 事務所の方々は、ボクらの意見も取り入れてくれて、常に一緒に作品を作ってます。ウチの事務所はプロデューサーとアーティストの距離感が近いので。

U 家族みたいな感じでフランクだよね。日本の文化を大事にしながらも、海外の良さを取り入れているし。

Kauan もともと、音楽事務所だから。プロデューサーや作詞家の質が良いというか、素材がスゴくいい。

Fu 全部、楽曲は事務所の作家さんが作ってるんですよ。プロデューサーや作詞家の方たちも、ちゃんとメンバーの気持ちを理解した上で歌詞を書いてくれたりとか。

U アドバイスもしてくれますし、本当に良い環境ですね。ずっと笑ってられるし、事務所の雰囲気が堅苦しくないから、リラックスできています。

Kauan こないだ、AMがブログに会社の台所の写真を載せたんですが、どうやらファンの方には俺らが「シェアハウスで同居してる」と思われたみたいです。でも、本当は事務所なんですよ。

ボンバーマン ハドソン・ザ・ベスト