サイゾーウーマンカルチャースポット上海ディズニーランドを研究者が解説 カルチャー 中島恵氏「上海ディズニーランド」レポ 上海ディズニーランドとTDRは違いすぎる!? テーマパーク研究者が驚愕した「5つの意外な点」 2017/11/25 16:00 スポット 「価格」や「来場者の興味」にも違いが…… このミッキー型のピザとソフトドリンクで80元(約1440円) チキン40元(約720円) 日本でいうお焼き・肉まんのような物が25元(約450円) 蜂蜜と柚のお茶が25元(約450円) パフェ45元(約720円) ミネラルウォーター500ccが10元(約180円) ドナルドのアイス30元(約540円) ミッキーとミニーのチョコレートアイス各40元(720円) ホットドック35元(約630円) これ全部で4人分、鶏肉と野菜のバーベキューで268元(約4824円) ソフトドリンクをこのハロウィンミッキーに変えると30元(約540円)追加料金。 これ単品で45元(約720円) ポップコーンバケットとポップコーンで65元(約1170円) ミニーのカチューシャは95元(約1710円) 東京の同商品は1200円。東京より高い。 スパンコールのカチューシャ125元(約2250円) マグカップ75元(約1350円) ウッディの玩具65元(約1170円) ハロウィンマグカップ65元(約1170円) ミニーのマグカップ85元(1530円) ミニーのマグカップ85元(1530円) 【その3】入場料、グッズ、飲食、全て高い! 上海ディズニーのさまざまな料金を東京と比較してみよう。入場料は大人370元(約6,660円)。東京ディズニーランドと東京ディズニーシーはそれぞれ7,400円なのでこの部分は少しお得だが、上海ディズニーはシーズン価格および休日価格を導入している。土日祝日と夏休み中などのハイシーズンは499元(約9,000円)なのである。 飲食は、フードコートでハンバーガー、フライドポテト、ペプシ等のソフトドリンクで約1,400~1,700円が最多価格帯。中華料理の肉か魚の炒め物、青梗菜など野菜の炒め物とご飯、ソフトドリンクのセットも同価格で、これは東京と同じくらいである。 ポップコーンバケットは東京より安いが、東京のポップコーンバケットは豪華(ちなみに東京よりポップコーンのワゴンが少ない)。上海ではチュロスなど食べながらディズニーで遊ぶ習慣がほとんどなく、間食している人が少ないのだが、その理由は高すぎて買う気にならないからだろう。もっと薄利多売にしたらどうか。 ちなみに、上海市一の繁華街「人民広場」駅の周辺(東京で言うところの新宿)にあるデパート「福来士広場」6階のフードコートでは、一食600~1,200円くらい。最多価格帯700~800円で、東京と同じかそれ以上である。上海ディズニーのフードコートでの一食は市街地の綺麗なフードコートに約2倍とあって、非常に高額な食事だ。上海市内の平均年収が100万円ちょっとと考えると、富裕層しか来場できないのではないだろうか。日本人にとっては、「日本より安く楽しめる」と思って行くと失敗する。 【その4】ディズニーの世界観&キャラクターに興味なし 中国の建物は雑なイメージがある。突貫工事によって、後で事故や倒壊が起きたとネット上で見かける。ところが、上海ディズニーはアメリカのディズニー社が監督し、監視したため、造りは丁寧なのだ。 ただ、建物は新しくて綺麗だが、キャストの質が東京の足下にも及ばない。キャストのやる気もホスピタリティも低い。ゲストのいる前でキャストたちが堂々とおしゃべりと「きゃはは」という高い笑い声が響くなど、東京ではあり得ない。しかもゲストが途切れているわけでもないのに。施設が立派なだけに「仏作って魂入れず」といった印象である。 こうしたディズニーの世界観や非日常感に欠けるのは、キャスト側だけではない。東京のゲストの多くは「ディズニーの世界観」のファンで、あのメルヘンティックな世界観を楽しむために来ているのだろう。その世界観に浸るため、東京では多くの人がカチューシャ、帽子、Tシャツ、リュック、ダッフィのぬいぐるみなどを身につけているが、上海では盛んでない。ミニーの耳カチューシャを着けている人が一部いるだけで、ほかのキャラクターの耳を着けている人は非常に少ないのだ。 また上海では、キャラクター・グリーティングの待ち時間が東京に比べて短い。例えば、プリンセスとのグリーティングは待ち時間がたったの20分で、東京では、短くとも40分、長ければ2時間くらい待たされる。それだけキャラクターを楽しむ人が少ないのだろう。 次のページ ほかにも苦戦したポイントが…… 前のページ123次のページ Amazon なぜ日本だけディズニーランドとUSJが「大」成功したのか? 関連記事 レゴランド低迷が示す「ディズニーランドが強い理由」! 消えたテーマパークの失敗例レゴランドが見習うべき、V字回復テーマパーク――「サンリオ」「ハウステンボス」の秘策女たちが暴走すると男の存在は霞む……女の業に乗っ取られたディズニーランド素人が“行ってはいけない”パワースポット3選――強烈な怨嗟と悪念渦巻く神社とは?ディズニー・ハロウィーンは“地獄のイベント”!? 元キャストが明かす“クソ客”の実態