コラム
知られざる女子刑務所ライフ24
『監獄のお姫さま』の小泉今日子は暗すぎる! “ダンナ殺し”の受刑者は生き生きしてる?
2017/11/05 16:00
覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。
■小泉今日子が暗すぎ……
女囚が主人公の刑務所ドラマ、人気があるんですね。以前も『女囚セブン』(テレビ朝日系)が話題でしたが、この秋からは『監獄のお姫さま』(TBS系)が始まりました。なんと、しまむらとコラボして、ドラマのゆるキャラ、その名も「ぜんかもん」くんグッズを販売してるんですね。
『女囚セブン』と同様に、今回も出演者がキョンキョンとか菅野美穂さんとか、皆さんフツーに美人すぎますよね。とはいえ、やっぱりドラマですから、きれいな人が出てこないと見る人もつまんないでしょうし。
でも、「夫に対する殺人未遂で逮捕された設定」のキョンキョンのキャラクターは暗すぎますね。これは改善の余地ありと思いました。当事者でないとわからへんのですが、ムショでは、ダンナを殺した人は暗くないんですよ。むしろ生き生きとしています。
私は12年の懲役の間に、いろんなコと同じ房になりましたが、「ダンナを殺して暗くなってるコ」というのは、まずいてませんでしたね。学校の先生とか、おカタい職業でダンナさんを殺したコもけっこういてたけど、みんな普通でした。
「はじめまして」の時に、自分から罪名を言わはるんは、まあ人によりますけど、「夫を殺しました」と言うコがわりと多いです。それで「やっと死んでくれた」とか、「包丁で20回刺したくらいで死にやがった。おかげで私は人殺しや。ホンマあほやで(笑)」とか。さらには、どうやって殺したか、詳しく話してくれるコもいます。