斉藤由貴の“不倫キス写真”流出――ネット・スマホ社会における“モノ言う素人”の脅威
橋本元市議の離婚が性急で強引だった原因は、やはり妻が一般人なので、たいしたことはできないと軽んじていたから、そして青春時代のアイドルだった今井と出会えて、舞い上がってしまっていたからのように思う。恐らく、このカップルの男性側もそうだったんだろうと私が思っているのは、女優・斉藤由貴と男性医師である。斉藤が所有するマンションに医師が通う姿を「週刊文春」(文藝春秋)に撮られたが、斉藤は「主治医であり、家族ぐるみのおつきあい」と不倫を否定。斉藤所有のマンションに医師が手ぶらで通っていたことに関しては「往診してもらっていた」、手をつないでいたことに関しては「よろけた」「ほんの一瞬だった」と苦しい言い訳をしてみせた。
そして、ドラマやCMの降板をすることもなく、不倫のニュースが人々の記憶から薄れつつある中、第2の爆弾が投下された。9月5日発売の「フラッシュ」(光文社)に医師と斉藤のキス写真が掲載されたのだ。
画像は自撮りと思われるもので、所属事務所が、斉藤に写真の真偽や流出の経路について問いただしたところ、記憶が曖昧なためコメントできないとのことだった。不倫関係で、なぜ見られてはまずい写真を撮るのか理解に苦しむが、男性側が、テレビの向こうにいたアイドルに触れられた“証拠”を残したかったのではないだろうか。
画像が本当に斉藤と医師のもので、自撮りだと仮定して考えた場合、斉藤がそんな画像を自分で売るとは考えにくいから、流出源は医師側の携帯だろう。妻子ある医師本人が週刊誌に売るとは考えにくい。となると、医師の携帯を触ることができて、斉藤に制裁を加えたい人、つまり妻やその周辺がネタ元である可能性はある。夫の不倫は妻にとって許しがたいものだが、相手が有名人であれば、さらに日本全国にさらし者にされる。それなのに、不倫相手は芸能界で特に制裁も受けていないとなると、天誅を食らわしてやりたいと思うのは、ある意味当然のことだろう。やはり、スマホは「モノ言う素人」の味方である。
今回のキス写真流失について、斉藤は「深く反省し、苦しんでおります」とコメントし、テレビでも広く報じられている。自分より夫や子どもの方が苦しんでいることは明白なのに、さらっと被害者側に回ってしまうこのメンタリティーは、まさに不倫向きだし、寄ってくるオトコも多いだろう。しかし、時代は変わった。斉藤は故・尾崎豊が不倫で騒がれていた頃、一般人である夫人はマスコミの攻撃に耐えていたが、もうそんなしおらしいシロウトはいないのだ。不倫するなら、スマホを持っていない人にしなさい。私が斉藤のマネジャーなら、こういって説教するだろう。
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、最新刊は『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。
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