仁科友里の「女のためのテレビ深読み週報」

神田うの、“ブランド品窃盗被害”の告白から垣間見えた“セレブの孤独”

2015/12/17 21:00
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神田うのオフィシャルブログより

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな芸能人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の芸能人>
「私にもよくしてくれました」神田うの
『日曜ファミリア 芸能人つまずきビッグデータ』(フジテレビ系、12月13日放送)

 神田うのは、本当にカネにしか興味がないなぁ。テレビを見ていると、そう感じることが多々ある。

 例えば、うのは『ノンストップ!』(フジテレビ系)にてレギュラーコメンテーターを務めるが、連絡せずに家を訪れる迷惑な姑や、限りなくクロな夫の浮気疑惑など視聴者のお悩みに「やられたら、やり返せばいいじゃん」と身もふたもない解答で、お隣に座る博多大吉を苦笑いさせる。また『解決!ナイナイアンサー!』(日本テレビ系)は、時に「夫婦のすれちがい」をテーマに取り上げるが、うのは特にコメントしない。夫の浮気疑惑が浮上したり、本人が言うところの“行ったり来たり婚”という名の別居をしつつも離婚をしない、そんなうのならではのコメントが聞きたいものだが、まるで興味を示さないのだ。うのが本気を見せたのは、最近出てきたセレブ妻タレント・大沢ケイミに、「プライベートジェットを持っていないの?」と聞かれ、「持ってないんじゃない、持たないんです」と目を見開いて、答えた時くらいである。

 写真週刊誌に、夫とキャバ嬢の旅行の様子が掲載されることや、常に離婚がうわさされる不名誉より、「プライベートジェットを買えない」と言われることの方が、うのにとっては屈辱らしい。ここまでカネが好きというのは、人生における優先順位がはっきりしているという意味で、美点と言えるだろう。うのの夫が稼ぎ続ける限り、浮気しようが別居しようが、別れることは
ないように思う。


 そんなカネが大好きなうのが、ブランド品総額3,000万円をベビーシッターに盗まれる窃盗事件の被害者となり、その顛末を初告白したのが、『日曜ファミリア 芸能人つまずきビッグデータ』(フジテレビ系)である。

 同番組の取材を受けた街行く一般人は「(ベビーシッターに)不満を持たれるようなことをしたんじゃないの?」と、暗にうのの自業自得を指摘するが、うのは「まったく逆。まわりに、『うのちゃんにあんなによくしてもらって、よくあんなことができるね』って言われた」と完全否定した。具体的に「あんなによく」したとは、仕事帰りにうのの自宅で酒を飲ませたり、誕生日にはケーキを買ってご祝儀を渡したり、パーティーにも家族の一員として娘と共に連れていったり……ということらしい。実の親や友人にも話せない、娘のことや夫婦のことといったプライベートな話もしていたそうで、シッターから離婚まで勧められたというのだから、相当深い間柄だったのだろう。

『百年の孤独(Obra de Garc´ia M´arquez)』