194万円の健康食品、朝9時から開店待ちも……「あかひげ薬局」を訪ねる人のさまざまな事情

2017/07/30 19:00
akahige-kouhen
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 昭和62年から「男女精力百貨店」として、全国で精力剤を販売するパイオニア「あかひげ薬局」。前編から続いて、横浜店・佐藤慎一氏に話を伺っている。後編では、同社で取り扱う30日分で194万円という車が買えるレベルに高価な健康食品についてや、来店客の切実な悩みについて話を伺った。男性の塗る精力剤は竿に塗るのか袋に塗るのか。この原稿を読めば、それが理由とともにわかるだろう。

■男性の「塗る」精力剤は竿と袋のどちらに塗るのか?

――精力剤として飲み薬と塗り薬がありますが、これらの違いは何でしょうか?

佐藤慎一氏(以下佐藤) 飲み薬は主に小腸から吸収されるので効き目が早いです。一方、塗り薬は皮膚から血管に入るので内臓に負担がかからないですね。ですので、内臓が弱い方ですと塗り薬を紹介していますね。

――塗り薬は、いわゆる局部に塗るんですよね?


佐藤 はい。男性の場合「袋」の部分に塗るんです。袋の部分は柔らかくて吸収がいいのと、腸と一緒で広げると面積が広いためです。ちなみに、女性用ホルモンの内服剤(飲み薬)は、市販が認められていません。婦人科でのみ処方されます。ピルもそうですよね。ですので、当店でも女性用の精力剤は塗り薬のみを提供しています。

――女性が男性ホルモン、もしくは男性が女性ホルモンを服用したり、塗ることはあるのでしょうか?

佐藤 性同一性障害の方などではあるかもしれませんが、そういった目的で来店される方は多くはいらっしゃらないですね。ただ、外陰無毛症(陰部の毛が生えない)の女性の場合、治療として男性ホルモンを塗るという認可は下りています。

――あかひげ薬局の商品は「絶倫粉」「ストロングミサイル」など、攻め一直線のネーミングで素敵です。どなたが考えているのですか?

佐藤 弊社社長、内原茂樹です。医薬品の場合弊社の一存だけでは決められないのですが、健康食品に関しては攻めたネーミング展開をしています。※


※医薬品とは病気の予防や治療を目的とし、成分、効果、副作用、用法用量、安全性等の調査を行い、厚生労働大臣、都道府県の知事から承認を受けたもの。

――確かに、あかひげ薬局の商品ラインナップを見ても、医薬品のものは「ヘヤーグロン」「トノス」など控えめですね。(前編で触れた売れ筋商品「絶倫粉」は健康食品扱い)。