角川慶子の「シロウトで保育園作りました」第139回

敷地が狭い、線路沿い、騒音問題……保育園経営のマイナスポイントも、考え方次第でプラスに!?

2017/07/01 16:00
kadokawasan0701
テレビを見て応募してきたスタッフが、今回は自分がテレビに出る側になるという何とも不思議な光景です。本当に素晴らしい先生が入社してくれて感謝です

 「駒沢の森こども園」「衾の森こども園」、どちらも落ち着いた時期に入ってきました。4~5月は見学が毎日のようにあり、中には「両方の園を見てから、どちらの入園にするか決める」という人もいます。両方見学をした人は、なぜか全員、衾の森こども園の方を選ぶという、面白い流れになっています。まあ、私としてはどちらも経営する園なので、うれしいですが、園のカラーが出てきたのだと思いました。

 どちらもお受験対応、同じアクティビティ、同じ保育方針なのですが、回している先生の年齢や雰囲気が違うせいか、子どもたちの様子も違ってきています。ベビーシッター事業では、「自分より若い人をお願いします(40歳以下)」という方もいれば、「年配で優しい人」を希望される方もいて、お母様によって、こればっかりは分かれるところなのです。

 駒沢の森は、タレント保育士を始め、クレヨンしんちゃんの通う幼稚園の先生みたいな人が多いせいか、園児が先生とお友達感覚で、先生のことを「可愛い」と言う子もいるほど。衾の森こども園の方は、びしっとしているというか、園児たちが気づいたらフローリングのラインに沿って自然と座っていたみたいな感じで、園長補佐の先生が、子どもたちの心をぐっとつかんでいます。衾の森こども園は今年4月10日オープンの園で、一番上のこどもで4歳なのですが、すでに将来は有名小学校へバンバン合格できそうな予感です。

 また、衾の森こども園は、駒沢の森こども園より敷地が小さいので、1日に2回お散歩へ行きます。駅チカ保育園のため、朝の会の時間を30分早めたことで、2回お散歩ができるタイムスケジュールが可能なのです。駒沢の森こども園は、自由業や自営業の保護者が多く、朝の会が10時でもギリギリの登園になる方も多く、2回散歩は難しいのが現状なのです。そのため、園児の運動量は、衾の森こども園の方が多くなります。衾の森こども園は駅チカ以外、売りのない立地(目の前が一方通行なので、比較的安全くらいしかない)なので、2回散歩を見学の時に押すようにしたら、活発なお子さんを持つ親御さんが、「だったら衾!」と選ぶようになったのかもしれませんね。不利な立地もやり方次第です。

一休さん (寺村輝夫のとんち話 1)