コラム
仁科友里の「女のためのテレビ深読み週報」

ゲス乙女・川谷絵音、「元妻と連絡取ってる」発言に見る“衝動に弱すぎる男”の顔

2017/05/11 21:00
フジテレビ公式サイトより

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな芸能人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の芸能人>
「今でも連絡取っています」ゲスの極み乙女。川谷絵音
『ワイドナショー』(フジテレビ系、5月7日)

 5月7日放送の『ワイドショー』(フジテレビ系)に、ゲスの極み乙女のボーカル・川谷絵音が出演した。ベッキーとの不倫騒動を川谷が自らの言葉で語る初の機会となったが、特に面白い発言はなかった。ナマ川谷を見ての私の感想は、「この人は衝動で生きているんだろうなぁ」である。

 今回の不倫騒動で際立っていたエピソードは、川谷が新婚の身でありながら、正月にベッキーを実家に連れ帰ったことだろう。同番組にゲスト出演していたフリーアナウンサー・岡副麻希が、「実家に連れて行かれると、愛されてると思う」とコメントしていたが、多くの独身女性が同じことを思うだろう。実家行きを拒んだベッキーが結局はついていったのも、川谷の本気を感じて、うれしかったからではないだろうか。

 なぜベッキーを実家に連れていったのかと聞かれた川谷だが、「僕がクズすぎた」「一点の曇りもなく、僕が悪い」と理由は述べなかった。何か言えない理由があるのかもしれないが、私には“その時そう思ったから、衝動に従っただけ。だから説明はできない”ではないかと思えた。というのは、川谷は騒動の真っ最中、喉を壊して通院していた際、病院で「週刊文春」(文藝春秋社)の記者から電話を受ける。「文春」といえば、ベッキーとの不倫をすっぱ抜き、LINEのやりとりまで載せた、いわば川谷の敵。それなのに、川谷は「心の拠り所がなくて」という理由で、あろうことか「文春」の記者に、「自分は今後どうすればいいのか?」と相談を持ちかけるのだ。

 “売れた芸能人が糟糠の妻を捨てる”というケースは掃いて捨てるほどあり、多くの大御所がしてきたことを川谷もしたまでである。人の心は理屈ではないから、もし心が離れてしまったのなら、時間と金をかけて誠意を見せるしかない。マスコミに一時叩かれるかもしれないが、少し辛抱すれば忘れてくれるのは、大御所たちの再婚を見れば明らかだ。しかし、川谷にはそこを乗り切る忍耐力はない。気分が落ち込んだら、たとえ“敵”であっても、落ち込んだ自分の話をすぐ聞いてほしい。それによって、自分はもちろんベッキーにも不具合が発生する可能性があることすら、考えられないのだろう。

 川谷が衝動に弱いと最も思わされたのは、同番組での「元妻と連絡を取っている」発言である。かつて川谷のバンドの裏方をしていた元妻は、今は芸能界とはまったく違う仕事をしているそうだ。元妻は「仕事の相談のメールを送ってくる」と川谷は説明していた。ここで、「元妻は、本当に仕事の相談をしたくて川谷に連絡をしている」と思えるのは、善良な人だろう。昔から、“相談”を、相手に連絡を取る口実にする人がいるが、元妻もこのタイプなのではないだろうか。なぜなら、芸能界の仕事しかしたことがない川谷に、芸能界以外の仕事の相談をして、いいアドバイスがもらえるとは思えないからである。

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