石けんよりはマシ程度、保湿やキメは整わず「ダブ洗顔料&泡洗顔」【本当はヤバイ洗顔料】
――「洗うだけでスキンケア」「角栓まで落とす」「潤いを与える」……洗顔料やクレンジングに躍るキャッチコピーは良いことばかり。でも、本当に肌にいいの? そこで、定番&人気のアイテムを、化粧品の成分解析で知られるかずのすけ氏と、化粧品検定一級で化粧品開発の経験を持つ安藤美和子氏(「アンチエイジングの神様」)が大検証!
■保湿・キメの整いは期待はずれ、石けんで洗うよりマシレベル
【商品名】
・ダヴ ビューティモイスチャー洗顔料(130g/参考価格499円)
・ダヴ ビューティモイスチャークリーミー泡洗顔料(160ml/参考価格699円)
【PRコピー】うるおってはずむ肌に/キメを整える/肌の内側(角質層)までうるおいを与える
■総合評価(A~D) かずのすけ氏:B(洗顔料)C(泡タイプ)安藤氏:D(いずれも)
◎全成分
<ビューティモイスチャー洗顔料>
水、ワセリン、ココイルグリシンK、グリセリン、ヤシ脂肪酸K、ラウロアンホ酢酸Na、ヒドロキシプロピルデンプンリン酸、アクリレーツコポリマー、ラウリン酸、ラウラミドプロピルベタイン、ステアリン酸、パルミチン酸、ココイルイセチオン酸Na、イセチオン酸Na、ヤシ脂肪酸、ポリブテン、ポリクオタニウム-6、クエン酸、EDTA-4Na、BHT、メチルイソチアゾリノン、メチルクロロイソチアゾリノン、香料
<ビューティモイスチャークリーミー泡洗顔料>
水、ココイルグリシンK、PG、グリセリン、ラウロアンホ酢酸Na、ステアリン酸、パルミチン酸、水酸化K、ジステアリン酸PEG-150、PPG-6デシルテトラデセス-30、クエン酸、EDTA-2Na、BHT、メチルイソチアゾリノン、香料
<かずのすけ氏の成分解析評価>
基本の洗浄成分は、「ココイルグリシンK」というアミノ酸系石けんになります。アミノ酸系石けんは、ほかのアミノ酸系洗浄成分と異なり、弱アルカリ性の洗剤で、使用感も石けんとよく似ています。石けんと比較すると、こちらの方がやや低刺激の洗剤になります。ただし両商品とも通常の石けん成分も多めに添加されているため、洗浄力などはかなり高めです。
両者の違いとして、通常のダヴは保護作用の油性成分「ワセリン」を多く配合しているため、過度な脱脂を防ぐことができます。一方で、泡タイプは水を加えなくても泡が立てられるように最初から成分が薄まっているため、どうしても消費速度が早くなるのと、さらにワセリンなどの配合がなく、成分が簡素化されているにもかかわらず価格が高額であることから、比較すると通常のモイスチャー洗顔料の方が優れているという結論になります。ただし泡タイプは泡が最初から出るというメリットもあります。